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階段を降りて行くのを見届けてから部屋のノブに手を掛けた。俺が来ることは寮長が伝えておいてくれてるはずだけど、果たして人見知りらしい宗弥は居るのだろうか?挨拶させてくれるかな? 一応ノックをしてから扉を開ける。半畳ほどの空間があって、左の突き当たりに洗面台。右には冷蔵庫。正面の壁は見たところ仕切られた半個室で、アコーディオンドアが左右付いている。 左のドアが開いているから、たぶん俺の部屋はこっちなんだろう。入る前に壁をノックしてみる。 「初めましてー、同室になった堰です。宗弥くん、居ますか?」 返事はない。敷地内の探検にでも行ってるのかもしれない。 「こっち使うね」 荷物無さそうだから大丈夫だと思うけど、ダメだったら後で謝ろう。 部屋の中を大きく占めるのは、向かって正面の勉強机。勉強しにきてるんだから当たり前か。左手にはクローゼットらしきもの。机の横に窓があって、右手に上下カーテンがかかった何かがある。多分二段ベッド。 とにかく重たいボストンバッグをようやく肩から下ろせる。バス停から駐輪場までは寮長の乗っていた自転車に置かせてもらってたとはいえ、ここで使う荷物を全部詰めたから数分でもかなりくる。 「重かった……荷解きは……後でいいか」

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