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2日目は健康診断の視力測定の時に、「前髪目にかかると危ないから気をつけて」と注意を受ける程度で終わった。 そして3日目の今日。オリエンテーションの日だ。楽しみにはしていたんだけれど、内容が不明だった。 チャイムが鳴ると同時に金剛先生が入室し、号令がかかる。 「おはよう。さて今日はオリエンテーションだが」 先生がチョークを持ち、黒板に大きくオリエンテーション、その下にドロケイ、と書く。 なるほど、ドロケイをするのか。 「ドロケイをします。ルール知らんやつはいるか?」 小学生ぐらいの頃遊んだ記憶を辿る。泥棒と警察、2つのチームに分かれた集団での鬼ごっこで、警察にタッチされた泥棒は決められたスペース(牢屋)に囚われ、捕まっていない仲間の泥棒に牢屋内でタッチされると脱獄ができるというもの。クラスメイトたちも遊んだことがあるようで、誰も手を挙げなかった。 「居ないな」 続いて先生は黒板に大きな円を2つ書き、そこに「泥棒」「警察」と足して、泥棒の円を塗りつぶした。 「始めに言っておくがお前たち1年は全員泥棒側だ」 「え?!じゃあ警察は?」 1年生で分かれるものだと思いこんでいたのは皆も同じようで、誰かが疑問を投げた。先生がにやりと笑う。 「上級生」 思わず「え」と声を出してしまった。1年生対2、3年生では単純に2倍差、圧倒的に数で不利だ。 「ただし、寮長部長会長など、長の付く役職がある者はお前たちの味方になる。あと俺たち教師もな」 つまり、実力者が味方につくのか。これは大きいかもしれない。

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