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「キャンプ場に旅館とかホテルってあんの?テントのイメージだけど」 桐嶋の疑問に首をひねる。人数が多いし部屋と言っていたからテントではなさそうだけれど、キャンプ場なら泊まるのはコテージだろうか。別の場所に移動してっていうのは考えにくい。 「あると思うよ。大きいとこなら」 旅館だと厳しいだろうけれど、コテージのお風呂が付いてるとこなら気兼ねなく入れるから嬉しいな。 「よし決まったな。申告しに来てくれ」 時間が来たので教卓まで伝えに行くと、他のグループは最大で4人のところがあった。5人以上になると、その中でうまく半分に分かれているみたい。 入学早々で誰かと組まなければいけない状況というのは気に病む人も居ると思う。桐嶋が居なければ俺がそうだったかもしれない。それでもこのクラスで余っている人は居なかった。 「他クラスも含めたグループ分けは週明けに発表する。今からしおり配るから目を通しとくように」 ちょうどチャイムが鳴ってそのまま解散となったけれど、ほとんどの人は配られたばかりのしおりを見ている。 回ってきたそれは自分で折ってしおりにするようになっていて、持ち物と注意事項、ざっくりとしたスケジュールが書かれているようだ。ざっと見ていると名前を呼ばれていることに気づいた。先生が俺を呼んでいる。 「堰、ちょっと良いか」 「はい」 俺が立ち上がると、先生は教室を出て行く。手伝いか何かだと思ったけど呼び出し……?なんだろう、何かしたかな?覚えがないまま、付いて行く他ない。 「職員室……もあれだな……どっか空き部屋……」 迷って、先生は階段を上がり始めた。

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