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一緒に行くのが当たり前かのように促されて、がっくりとうな垂れた。今付いてこられたら困るって思ったところなんだけど。
「……1人で行くから」
「いやいや」
「いやいや」
真似してみたら名前を呼ばれた。左目の違和感が少し強くなっていて、あまり見られたくないからと視線を動かせずにいる。すると覗き込まれたので慌てて立ち上がってそのまま歩き始める。
付いてくる蕗口。
「蕗口も遊んでおいでよ」
「キャンプ中はアンタ優先するって決めてんの」
そんなことを言われても、困る。付いてきてなにになる?なにが分かるの。素顔を暴きたいわけではないだろう。
……蕗口の言う「好きかも」は、彼にとってそんなにはっきりさせないといけないものなんだろうか。
「テストは……どう?結果は出そう?」
「いや、まだ始めたばっかだし。なに、俺鬱陶しい?」
「そうじゃなくて」
このタイミングで、髪の毛が目に入った時の涙がじわじわ溜まってほろりと流れたので手で拭う。と、その腕を掴まれた。
「泣いてるのか?」
「え?いや、違う」
答えが鼻声っぽい。説得力がないなと自分で思う。早くコテージに帰って鼻をかんで目を洗ってしまいたい。
さっき目に髪の毛が入ったから、と正直に言ったけれど蕗口は手を離してくれない。
「こっち見て」
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