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「あ、来た来た」
「遅かったな」
集合場所に着くと西岡たち他のメンバーは既に揃っていた。俺を見るなりぎょっとするのが分かる。いつも通り眼鏡と前髪で隠してはいるけれど、白だしやっぱり眼帯は目立つらしい。
「うわ、堰どした?!」
「砂が入って赤くなっただけだよ」
何回目かのやり取りをして肩をすくめる。怪我というほどのものでもないのに心配をかけて、申し訳ないなと思う。気兼ねなく裸眼で過ごせるのなら、眼帯はとっくに外していただろう。
「そか。今から晩飯作りだって」
「堰は刃物禁止な」
分かった、と頷いてレシピを確認する。メニューはキャンプの定番、カレーだそうだ。
話してるうちに点呼が取られ、バーベキューエリアに移動して調理開始となる。お昼と同じように蕗口が上手く指示を出してくれたおかげもあり、手際良く美味しいカレーが出来上がった。
調理中や食事中、なんとなく蕗口と目が合わなかった気がするのと、時々太朗くんを探してみたけれど見当たらず残念。蕗口はたまたまかもしれないし、太朗くんだってうちの学校だけを担当しているわけでもないだろうから仕方がない。そう納得していたら、カゴを返しに行ったところでひょっこり現れた太朗くんが声をかけてくれた。
「堰くん。目の調子はどう?」
「……はい、大丈夫です」
気遣って名字で呼んでくれたのかな。合わせて敬語で返すと、頷いた太朗くんは小声で事務所に来るように言ってくれる。
「寝る前においで」
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