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「そう言えば先輩って何部なんですか?運動部では?」  オリエンテーションの時「長の権限」を行使していた先輩。委員長の可能性もあるけれど、あの時対象として制限されていた人たちの効力が切れた後の動きから運動部だと思った。 「俺?卓球部」 「なら瞬発力と体幹が強いんじゃ?」 「いや、それとケンカとは別っしょ。堰くん意外に脳筋疑惑あるな」  半分フォローのつもりで言ったもののちょっと引かれてしまった。瞬発力も体幹もかなり有利な要素だと思うんだけどなあ。なんて考えていたら、そこへ蕗口がやって来て「脳筋疑惑」に乗っかった。 「そうなんすよ。彼筋トレの話題に食いつくタイプで」 「まじか。鍛えてるようには見えないけど、脱ぐと凄いんですパターン?」 「いや、そこまでは」  確かに筋トレの話には食いつくし、筋肉褒められると嬉しいけれど。 「え?なになに筋肉自慢?俺も足なら自信ある!」  今度は桐嶋が混ざってきて、スラックスの裾をめくり上げると立派なししゃも足を披露した。集まったメンバーに運動部が多かったことで、そこから俺も俺もと筋肉自慢大会みたいになり始める。意外だったのはキャンプのメンバーではないけれど誘っていた葉桜も参加したこと。逃げ足に自信がある、と言っていたこともあって足自体にも自信があったみたい。  そのうち一番凄いのは健助、という結論に落ち着くとみんな満足して勉強に戻った。一体何の時間だったんだろう。

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