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 雑炊久しぶりに食べたな。卵がふわふわで、消化しやすいように細かく刻んだ野菜が色とりどりで綺麗だ。十分冷ましたのと少し薄めの味付けが、耐えるために自分で噛んだ舌先にも、喉にも優しい。  ゆっくり食べながら、一つずつ聞きたかったことを聞くことにした。話しているうちに健助もいつものように戻るだろう。まずはそうだな。 「俺のスマホ、誰が見つけてくれた?」 「生徒会」  なるほど、と柔らかな米を掬いながら思った。前回のこともあって、生徒会長は協力的だった。脅されていたので直接俺が依頼することはできなかったけれど、相手が動き出して俺に注目してしまえばどうにでもなったということか。  あの人に蕗口のように脅された協力者や仲間が居たとしても、組織力で生徒会に敵うとは思わない。 「トイレの不審者の正体」 「え?」 「そいつが見つけた」  まさか。何度か遭遇した、トイレの個室で苦しむ人が生徒会所属だったのか。怪しんでごめんなさい。もしかして偶然ではなく、偶然を装った必然だった? 「監視というか、護衛? してくれてたってこと?」 「少し違う、多分。校内の噂や、事情、出来事を把握する存在。蜘蛛の巣のように張り巡らされた情報網。七不思議の一つ、らしい」  こんな形でまた七不思議の秘密を知るとは。それに健助が七不思議を知っていたことが意外だった。知っていたと言うか、言われたことをそのまま伝えたのかもしれない。 「じゃあトイレで苦しんでたのは……」 「腹が弱いらしい」  あ、あのうめき声は本当なんだ……。ちょっと同情してしまった。

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