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 あきが手早く服を脱いで、俺の服も全部とってくれた。  初めて見るあきの裸。  体を起こし、ベッドに向かい合って座ると、全部見えた。  見せている恥ずかしさよりも見ている興奮の方が勝って、たぶん、すごくだらしなく口を開いていたと思う。  夢で見たのよりすごい。リアルだし、大人の体だ。  あきもちゃんと興奮していてくれて、固く反り立っている。 「深澄。可愛い」  そう言われると途端恥ずかしくなって、あきの肩に顔を乗せ、表情を見られないようにした。 「みすみ」  赤ちゃんみたいに呼ばれる。 「顔見せて。可愛い顔」  そろっと顔を上げると、舌を入れて深くキスをされた。 「ん、ン……っ」  興奮で、鼻呼吸も難しい。 「ぷは、はぁっ、はあ」  ちょっと息継ぎをしたら、またキス。そして、あきの手が俺の太ももに伸びてきた。  優しくなでられて、いやが上にも、期待が高まってしまう。 「深澄、触るよ?」  声も出せずにこくっとうなずくと、あきのあったかい手に、ペニス全体が包まれた。 「……っ」  あまりの快感に、息を詰める。気持ちいい。  あきはゆっくりと手を上下して、全体を刺激した。 「……、ん、ンッ」  さわりっこ、だったら、俺もあきのに触っていいんだろうか。 「俺もあきの触りたい」 「ん。触って」  あきの声が吐息混じりだ。そっと手を伸ばすと、あきが大きく息を吸った。 「……っ、深澄。気持ちいいよ」  そう言いながらあきは、俺の先端のあたりをゴリゴリと刺激してくる。  気持ち良すぎて、でもそれが少し恥ずかしくて、少しだけ泣きそうになった。 「深澄? 大丈夫?」  あきは俺の顔をのぞき込んで、触り方も、やさしくスローペースにしてくれた。 「うん、大丈夫。ちょっと恥ずかしかった」 「どうして?」 「き、もちよくて……」  あきは、ちゅ、ちゅ、と、優しくくちびるにキスをしてくれる。 「どうして恥ずかしいの? うれしいよ、深澄が気持ち良くなってくれたら」 「ん。あきは? 気持ちいい?」 「とっても。深澄の手、あったかくて、やわらかくて」  あきの手がまた、そろそろと動き出す。  優しい目線。ふいに『この人は先生なんだ』と思ったら、めちゃくちゃに興奮した。 「はぁっ、…ンン、ぁ……ッ」  上ずった声が我慢できない。ひとりでするときは、こんな声出ないのに。 「深澄……」  あきの声もかすかに揺れていて、感じてくれているのだと思う。 「ぅ、…あき、……も、出ちゃいそ……」  つかまっている左手を、あきの二の腕に食い込むくらい、ぎゅっと握りしめてしまう。 「ん、いいよ」 「……っ、ッ……どうすればいい? ぁ、」 「そのまま、イキたいときに、手の中に」  あきの手の中。  恥ずかしくてどうしようもないけど、それよりも余裕がなかった。  あきを触る手が止まる。俺のペニスは強く上下されて、熱くなる感覚に、全神経が持っていかれた。 「ぁ……、ぁ……イッ」  あきの手が、さらに強く俺を扱く。 「深澄」  優しく呼ばれて、もうダメだった。 「……ぁ、あきっ、あぁ…………っ……!……ッ!……っ……――」  思い切りあごを跳ね上げて、あきの手の中にビュクビュクと射精した。  全身をビクつかせながら、のどの奥から漏れる細い声が抑えられず、長く長く鳴いた。  脱力した俺を、あきが片腕で抱きかかえる。 「はー、はー、はー……」  乱れた呼吸を整えようと目をつぶると、あきが背中をさすりながら、頬にキスをしてくれた。 「深澄」 「はぁ、はあ」 「ゆっくりでいいよ」  頭をなでられると呼吸も落ち着いてきて、状況がクリアになってきた。 「大丈夫?」  大きくうなずく。 「きもちよかった」  あきは俺の頬を包んで、微笑んだ。  ……と、そこで気付く。 「あ、あきは」  完全に手放してしまったそこを見ると、まだあきの中心は(たかぶ)っていた。 「僕はいいよ。疲れちゃったでしょ?」 「だめだよ、さわりっこなんだから。ね、どうしたらいい?」 「じゃあ、手伝ってくれる?」  そばにあったティッシュで手を拭ったあきは、ちょいちょいと手招きした。  あぐらをかいたひざ同士がくっつく距離に座り、こつんと頭をくっつける。 「両手で包んで」 「うん」  そっと握ると、その上からあきの大きな手が包んできた。  様子を見ながらそろそろと上下してみると、あきがぎゅっと握ってきたので、俺も全体を強めに握ってみた。 「……あ、これはちょっと……」 「え?」 「……ッ深澄…」  ダメなのかと思って顔をのぞき込むと、あきがすごく感じてるのが分かった。 「気持ちいいの?」 「ん……ちょっと、…目に毒だねこれは」  あきの手が速くなったので、それに合わせて俺も手を上下した。 「目に毒? って?」 「……めっちゃくちゃエロい。だめ。ぅあ……っ」  聞いたこともない口調。  あきでもそんなこと言うんだってびっくりしてる間にも、あきの呼吸がどんどん荒くなっていく。  たまに漏れる声が本当にいやらしくて、俺の手が気持ちいいんだって思うと、たまらなかった。 「あーもう無理。深澄、イくね」 「うん」 「…………ッ……!」  あきのおでこが、俺の肩に強く押しつけられる。  転がらないように上半身を保ちつつ、両手をぎゅっと握りながら上下すると、包んでいた手の中に熱いものがドロッと流れた。 「はー、はー……」  しばらく肩に額を乗せていたあきは、呼吸が整うと、パッと顔を上げて困ったように笑った。 「ごめん。気持ち良すぎちゃった」  おでこは汗びっしょりで、よくみたら、体全部、じんわり汗をかいて火照っていた。 「ん、うれしい」  あきがくれたティッシュで手を拭くと、ゴミ箱に捨てる暇もくれずに、タックルのように抱きつかれた。 「うわ」  バランスを崩して、ベッドにダイブ。  ふたりで大笑いした。 「あき、さわりっこした」 「したね」 「こんな風に気持ちよくて幸せな気分になるなんて、知らなかった」  あきは片ひじで上体を起こして、俺の顔を見下ろした。 「幸せ?」 「うん。すごく幸せな気持ち。あき大好き」  素直な気持ちを伝えると、あきはぱあっと顔を明るくして、そしてうれしそうに頬ずりをしてきた。 「深澄は可愛いね、本当に」  ずっとこうしていられたらいいのに思いながらも時計を見ると、16:00になろうかというところだった。

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