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第10話

「春樹。好きだ」 「えっ」 とっさに灯の顔を見ようとしたけど、灯の抱き締める力が強くて動けず、触れている頬が火傷しそうなほど熱かった。 「遠足で隣の座席になった日からずっと好きなんだ。男同士なのに、恋人同士になりたいって言ったら、気持ち悪いかな」  その声はわずかに震えていて、頑張って心の底から押し出している言葉だというのが伝わってきた。不安で怖いっていう気持ちも、本当に僕を好きなんだっていう気持ちも、触れている身体でしっかりと受け取った。 「ううん。気持ち悪くない」 「よかった……。俺と付き合ってください」  僕は誠実に自分の心を探って返事をした。 「はい」  灯は顔を上げ、改めて僕に抱きついてきた。 「勇気出してよかったぁ!」  本鈴が鳴り響き、僕たちは身なりを整えた。教卓の下から這い出ようとしたら、腕を掴んで引き止められた。 「絆創膏を貼らなきゃ」  僕は恋人に向かって、再びシャツをまくり上げた。さっきまですごくエッチな気持ちで舐められていたことを思い出したら、顔が熱くなった。恋人もすごく照れてはにかみ、顔に浮かぶ汗を肩で拭いながら、僕の乳首を絆創膏で覆ってくれた。 「ここを舐めていいのは、俺だけ」 「うん、灯だけ」  灯の言葉に僕は頷いて、胸の中が甘い気持ちになったから、勇気を出して灯の頬にキスをした。灯はまた 「よっしゃ!」  と喜んで、僕の頬に返礼のキスをしてくれた。  僕たちは互いにはにかんで笑い合ってから、教卓の下を抜け出した。

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