4 / 15

第4話

昼休み。 「なんでお前はこう毎日理科室の前にいるんだよ」 「仕方ねーだろ。落ち着けるとこ、ここしかねぇもん」 窓から体を出し、文句を言う、須美先生に、俺は、舌を出す。 昼休みは、飯は一人で食いたいタイプなので、学校の裏にいつも飯を食いに来ていた。 そしたら、たまたま理科室の前だったってだけだ。 「高校生にもなってぼっち弁当なんて悲しいねぇ」 「言ってろ。思ってもねぇ癖に」 俺は、朝作ってきた弁当をがつがつと食べた。 「先生にいつまでもそんな態度だといつかバチ当たるぞー」 ういういと頭をツンツンしてきた。イラっとして俺は、須美先生から、距離を取る。 「誰がバチなんか当たるかよ」 と、言うと、上から騒がしい声が聞こえてきた。 「あ?」 と、上を向くとペットボトルが上から落ちてきて、中の水が俺にぶっかかった。 目の前がぼやけて、一瞬何が起こったか分からず、ぼーっとしていると。 「ぶっ!」 前を向くと、須美先生が腹を抱えて大爆笑していた。 「なんだよ!」 「いや、だってwwww顔がw」 と、俺の顔を指さすので、手鏡を取り出して、見ると、メイクがボロボロに崩れて、なんとも言えないひどい顔になっていた。俺は、真っ赤になって理科室に窓から須美先生を蹴り、侵入した。 「ぐおっ」 須美先生は、ぴくぴくと魚みたいに倒れこんでいる。 ざまぁみろ、バーカ。 俺は、須美先生が気絶している間に理科室の水道を使って、メイクを落とした。 メイク落としを常備しといてよかった。 「うわ、かつらも濡れてるし、、。」 俺は、かつらも取った。そして、倒れこんでいる須美先生を無理矢理起こした。 「はぇ?」 「なぁ須美先生。ちょっとたのみごとがあるんだけど」 数分後 「おらよ。体操着。」 「お!さっすが先生ー!」 俺は先生に職員室からとってきてもらった体操着を貰う。 「じゃあ、向こう向いて」 「何でだよ。男同士だから良いだろ」 「、、、、蹴られたい?」 と脅すと先生は素直に後ろを向いた。 こんな体、見せられないからな。 俺は、着替え終えると、ブレザーを日当たりの良いところに置いた。 「お前、別人みたいだなー。」 「大抵の女子もメイク取ったら別人だかんな」 「どうすんの?次の授業。」 「サボる」 俺は、そう言い、理科室を出た。後ろから、 「クソガキめ」 と言うセリフは聞かなかったことしよう。 昼休みが終わり、あちらこちらで授業をしている先生達の響きの良い声が聞こえる。 なるべく、この姿を見られたくないんだよな。 どこか良いとこないかな?っと校内を歩き回っていると、屋上へと続く階段があった。階段を上がって見ると、屋上の扉の前にちょうど良い広さのスペースがあった。 しかも日当たり良いじゃん!ラッキー。 俺はそのスペースの隅に座りこんだ。 日の当たりが気持ち良い。昔、住んでいた家の事を思い出すな。 そんな事を考えていると、最近寝不足のせいか、眠たくなってき、、、、、。 爆睡してしまい、気がついたら須美先生に起こされた。 何か、やけに落ち着いて寝れたな、、、、。 須美先生は、乾かしていた制服まで持ってきていた。 さっすが、俺の使用人! 「ぶっ飛ばすぞ。」 「ごめんなさい、、、、、。」

ともだちにシェアしよう!