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第11話

「俺な。気持ち悪いかもしれないけど東雲のこと恋愛的な意味で好きなんだ。」 すごく驚いた。 なんで僕のことなんか好きになるんだろう。 「東雲ってさいつも静かであんまり話さないヤツなのかと思ってたけど席隣になってお前と話すのめちゃくちゃ気があって楽しかったし、癒されるし、しかも笑った顔なんてめちゃくちゃ可愛いしまぁ他にも色々あるんだけど……。それで俺お前に告白しようと思ってたんだよ。でもお前が俺と関わってから変な噂を立てられて一緒にいない方がいいのかなって思った。せめて卒業するまでは関わらないようにしようって。彼女も本当に俺最低だけど東雲を守るためにカモフラージュで付き合ったようなもんなんだ。彼女には本当に好きな人がいるけどそれでもいいかと聞いてから付き合ってる。東雲のバイト先知れてそこで会えてめちゃくちゃ嬉しかった。ここなら誰にも邪魔されないって。でもお前バイト先にも来なくなって学校に来ても顔色悪いし本当に心配なんだよ、教えてくれない……??」 そんなことを聞いてしまったらもう涙が止まらなくて泣いてしまった。 そしたら藤山くんが優しく抱きしめてくれた。 僕は出来損ないのダメ人間だからもう希望はないんだと思っていた。 なのにこんなにも考えて藤山くんは関わってくれていたんだと思ったら本当に嬉しくて嬉しくて仕方なくなった。 「ぼく………はなす。はなすよ。藤山くんにぜんぶ。」 そう決意した。

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