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第8話

「チャイムが鳴ったが次もサボるのか?」 「はい」 人の事言えないけど、何時までいるんだこの人 「俺はそろそろ戻る」 「そうですか。それじゃあ、さようなら?」 また。と言うのも違う気がして疑問形になってしまうのは仕方ないと思う だが、俺が挨拶しても一向に立ち上がる気配は無い。校舎に戻るんじゃないのか? だから、俺と同じ大の男がモジモジしてても気持ちだけだっての 「校舎に戻らないんですか?」と、不審に思い顔を顰めて聞いたが 「れ、連絡先教えてくれないか?!」と、赤面しながら言われ「え?」と、気の抜けた声を出してしまった 「その、また、お前と話たいからその……」 連絡先聞く為にモジモジしてたの? この人、もしかして人見知り?連絡先人に聞くの慣れてないの? 「別に良いですけど、あまりSNSしないですよ」 「構わない」と、即答され断るにも断れず教えた フレンド欄に日向 澪音の文字が追加されたのを確認して携帯を閉じた 「じゃあ、またな。」と、それだけ言って屋上を出て行った 扉が閉まる音が聞こえた瞬間、力が抜けたようにベンチに横になった まるで嵐が過ぎ去ったようだ そして、当初の目的を果たすべく、耳に刺さってるイヤホンに音楽を流し目を閉じた

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