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第10話
『昼、屋上で一緒に昼飯食べないか?』
授業中に公式サイトからのメッセージを整理しようとSNSを開くと、下の方に日向 澪音と書かれてある個チャ欄に通知が来ており、開くとそんなメッセージが送られてきていた。送られてきた日付を見ると、5日前になっている。
一瞬固まり、ごめんなさい。と、心で謝りつつどうしようかと考えていると、新しいメッセージが来た。
『やっと見たか』
いや待って、何で見てるってわかったの。あ、相手に既読表示されるのか
こうゆう既読表示されるのがめんどくさくて、大抵は未読のまま放置してしまうのが悪い癖だ
『すみません、送られて来た事に気付きませんでした。今日はまだ昼になってないし、今日で良ければご一緒しますよ』
未読スルーしていた罪悪感から、そう送った
『良かった。意図的にスルーされてるのかと思ってたから返事が来て嬉しい。是非、一緒させてくれ』と、直ぐに返ってくる
その返信に適当にスタンプを送って画面を閉じた
今は四講の終盤だから、もう少しで昼休みになる
屋上で昼飯食べるなら購買で何か適当に買っていこう
空に浮かんでいる雲を数えているとあっという間にチャイムが鳴った
「颯翔、今日の昼はどうする」と、チャイムが鳴るなり悠が言ってきた
「あー、すまん。今日は別で食べる」と言って立ち上がり、何かを言って引き留めようとしている悠をスルーして購買に向かった
ここは金持ち学校だからか昼は大抵の生徒が学食を利用するため、購買はちらほらとしか生徒がいなかった
「おっちゃん、珈琲と海鮮弁当とカツサンドくれー」
「はいよ。毎度あり」
買ったものを袋に詰めてもらい、屋上に向かった
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