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初めてのキス 5
その日から三回は、彼の部屋に行っても何もしなかった。わざと耳元で囁いたりはしたが、キスすらしない。その度に裕二くんはびくっと身体を跳ねさせ反応した。しかし俺は何もしない。正直やりたくて仕方ないけど、彼のセックスをしたい欲を高めなければ意味がない。彼がして欲しいと言ってこそ、俺はちゃんと手が出せるのだ。
そしてフェラチオをしてから四回目に彼の部屋に訪れた日。俺は裕二くんの勉強中、眠くなってベッドで寝てしまった。暫くすると、唇に柔らかいものが触れた。目を開けると、目を瞑った裕二くんの顔が視界に入る。裕二くんからのキスは初めて。そろそろ我慢出来なくなっちゃったのかな? 緊張しているのか、少し震えている。寝ている先生にこっそりキスするその可愛さに、俺は胸も股間もキュンとしてしまう。
「裕二くんどうしたの…」
俺の声に、彼は慌てて顔を離そうとする。でもダメ。離してあげない。寝転んだ体勢から彼のロンTを掴んで引き寄せ、強引に唇を合わせた。ちゅぱ…とわざと音がなるようにして離し「キス…したかったの?」と聞くと、裕二くんは「ん…」と頷いた。
「……達哉先生と、キス、したい」
「どうして……?」
「き、きもち…よかったから……またキスしたい…」
「いいよ。おいで」
緊張した面持ちの裕二くんの顔がまた近づいて軽くキス。俺が裕二くんの下唇を舌でなぞると、彼の赤い舌がちろりと顔を出す。
「舌もっと出せる?」
「ん……ん、ンゥゥ…はぁっ…はぁっ……」
力が抜けていくのか、彼は俺にどんどん覆いかぶさる。キスをしながら彼の背中や尻を撫で回すと、彼は俺の腕にしがみつく。その手の力が強くなる度に、彼が気持ち良くなってるのかと思うと、肌に鳥肌が立つ。
「可愛い……やばい…高校生ハマりそう…ン…」
「はぁっ…せんせぇ……」
〝先生〟と呼ばれながらキスをする背徳感。友達が先生と生徒モノのアダルト動画を嬉しそうに話しているのを見て、その良さが全くわからなかった。だけどこういうのを求めているのかと少し分かった。コスプレも興味はないが、裕二くんの制服姿が見たい。制服のネクタイを外し、シャツをはだけさせてセックスをしたい。
ああ、何だかゾクゾクしてきた。今日もセックスは出来ないけど、乳首の状態だけ見せて貰おう。
裕二くんを優しくベッドに寝かせて、ロンTの上から可愛い尖りをこすこす。もう感じてビンビンに勃っている。
「先生舐めたいなぁ…裕二くんのここ」
「えっ…俺、女じゃないし嫌だ…」
「じゃあ見るだけ。だったらいい?」
「……うん」
ロンTをぐいっとめくり上げると、綺麗なピンク色の乳首がプクッと主張している。きっとここは、まだ誰の舌もつけられていない。俺が初めて。そう思うと、股間がまた熱くなった。
「ちょっと寒いのかな。乳首勃ってるね」
「達哉先生、あんまり見ないでよ。マジで恥ずかしいから…あ…何、触って…」
「裕二くんは触り方知らないだろうから、教えてあげようと思って。彼女が出来たらこうしてあげるといいよ。指の腹で優しく撫でてあげるだけ。こうやって、ゆっくり…」
「あ…♡…や…♡」
「セックスしたい時の身体は敏感だから、優しく触ってあげないとダメだよ。全部ゆっくりが基本。舐めるのだって、このぐらい…」
れろぉ…と味わう様に乳首を舐め、すぐに咥えたい気持ちを抑えて優しく攻める。だけど裕二くんの反応が「んっんっ♡」とあまりにも可愛いいから、堪らず咥えて舌で転がした。
「あ〜…♡舐めないって言ったじゃん…♡あぅ…♡やっ♡やぁ…♡」
ちゅばぁっ…とわざとらしく音を立てて尖りから口を離す。俺の唾液で滑った綺麗な乳首。もっと、滑らせたい。
れろれろれろ…♡ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅぅぅ♡♡ちゅぱっ♡ちゅぱっ♡
「ひン…♡♡たつやせんせぇ…おれ、おんなじゃないよぉ…あ〜♡♡」
「男でも乳首が気持ち良かったら、声出していいんだよ。あったかくて気持ち良いだろ?」
ちゅぱちゅぱと舐める度に、裕二くんは身体を捩らせて悶える。おいおい、普通乳首でこんなに感じないぞ。先輩だって、乳首が気持ち良くなるまでかなり弄ったって言ってたし、俺も最初は全く感じなかった。
困った。アナルも攻めたくなってきた。いや、洗浄もしてないし舐めるのも挿入も無理。ああ、裕二くんの初めての男になりたい。彼の固く閉じた蕾を開いて、俺を欲しがるやらしいケツまんこにしたい。
彼のズボンに手をかけた瞬間、廊下がギッと軋む音がして、裕二くんの口を抑えた。
「先生…?」
「静かに」
「裕二〜? お母さん手が塞がってるからドア開けて〜」
やはり。あのまま裕二くんの喘ぎ声が漏れていたら危なかった。彼の捲ったロンTを戻して、ベッドから起き上がる。裕二くんも慌てて起き上がり、部屋のドアを開けた。
「勉強お疲れさま。柏原先生も休憩して下さいね」
「はい。ありがとうございます」
キスの勉強をさせる最低な家庭教師ですみません。そんなことを考えながら、彼の母親が置いた紅茶を飲む。せっかく裕二くんの唾液が唇についたのに紅茶で消えちゃうなぁ。チラッと視線を裕二くんに移すと、彼と目が合った。彼も紅茶を飲むところ。同じことを考えてくれていたらいいな。
結局その後は真面目に勉強を再開し、アナルはお預け。やはり、親がいる時にこういうことはしにくい。何とか彼を俺の部屋に連れて行けないだろうか。
「達哉先生…あのさ……」
「どうしたの。わからない問題あった?」
おっと、いけない。思ったよりもどうやって連れ込むか考えすぎていた。慌てて机に近づいて彼の肩越しにテキストを見る。しかしテキストは閉じたまま。
「……セックスって、さっきのより気持ちいいの?」
視線を向けると裕二くんは顔を真っ赤にしている。
可愛い子羊が勇気を出して狼の元へ来ようと震えている。本当なら、未成年にこんなことを言ってはダメだろう。だけどこんなに可愛い子羊をみすみす逃すなんて、俺には出来ない。
「気持ち良いよ。今迄やったこと全部やるからね。どうしてそんなこと訊くの」
ノートの上に置かれた綺麗な手を取り、そっと握る。彼の少し出た喉仏がゆっくりと動いた。緊張してる。「裕二くん? どうして訊くの?」もう一度質問すると、彼は振り絞るように声を出した。
「せ、先生と、セックスしてみたい……」
可愛い可愛い裕二くん。君のお口からそんな言葉を出させた先生は最低だね。
セックスをしてみたい──。それは気持ち良いことをしたいってこと。大丈夫、最低な先生が君の身体をイカせまくってあげるから。先生のおちんちんが欲しくて堪らない身体にしてあげる。
「そっか。じゃあ土曜日のお昼にやろうか」
「……ど、ようび」
今から五日後。でもちょっと早すぎかな? だけど先生は今すぐ挿入したいぐらいだから、これでも譲歩した方だ。
「何か予定あるなら、別の日でもいいよ」
「いや…大丈夫…先生の家、どこだっけ」
「金城の方。駅まで迎えに行くから安心して。あと、裕二くんには洗浄して貰わないとな…」
「せんじょお…」
「お尻の中、綺麗にするんだよ。じゃないと、ついちゃうからね」
「……」
裕二くんは少し怖気付いたように見えた。出来れば洗浄はもう少しやんわり伝えたかったけど、男同士には必須だからしょうがない。別に俺は好きな人ならそういう物体も見れる。茶色の固体はまだ見せてもらったことはないけど、黄色い液体はある。
「裕二くん、絶対に気持ち良くするから。先生のこと信じて…」
とりあえずキスで気持ち良さをアピールしておこうと、執拗に舌を絡めた。
「土曜日はこうやっていっぱいキスしよう。気持ち良いところも沢山舐めてあげる」
「ん…んぅ…♡せんせぇ…♡」
「俺と気持ち良いことしたい? 君の口からもう一度聞かせて」
ディープキスからの耳や首への愛撫をすると、裕二くんは蕩けた顔にで「たつやせんせぇときもちいいことしたい…」と言ってくれた。
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