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第6話
「っ…ううっ…」
田中に身体を弄られながら、里都はこの状況をどうにか脱出できないかと必死に考えていた。
しかし、どう考えても絶望的だった。
体格差のある田中に力では敵わなそうだし、大声を出そうにも里都の口には水泳キャップが詰め込まれている。
拒絶と田中に対する罵倒を散々浴びせたせいだ。
そもそも、さっきまでプールを利用していたのは里都と田中とコーチである永瀬だけで、他の利用者の姿は一人も見かけなかった。
永瀬はコーチだから、恐らくこの生徒用の更衣室は使わないだろう。
つまり、里都を助けてくれる人は誰もいないということだ。
シャワーブースには、田中の荒い息遣いとシャワーが勢いよく流れる音だけが響いている。
これからされることを前に、里都はいよいよ震えだした。
犯されるのだ。
今日出会ったばかりの素性も知らない男に。
田中は無防備になっている里都の胸元をゆっくりと撫で回すと、胸の先で主張しているピンク色の粒をこねくり回してきた。
「触らないで」という代わりに里都は必死に首を振って拒絶を訴える。
しかし、男はそんな里都の姿にますます鼻息を荒くすると背後から囁いてきた。
「かわいいね里都ちゃん、イヤイヤしながら勃起させるんだ?」
そんなはずはないだろ、と里都は背後にいる田中を睨みつける。
こんな好きでもない男に弄られて勃たせるなんて絶対にない。
有り得ない事だ。
しかし、その強気は瞬時に挫かれた。
胸を弄っていた田中の手が里都の股間に触れる。
その瞬間、腰がびくりと震え、里都は思わず息を飲んだ。
全く気づかなかったが、下腹部が妙に熱くてキツい。
嘘だ…この感覚は…
恐る恐る下を見ると、水着の股間の辺りが膨らんでいるのが見えた。
水着の生地は薄く、身体にぴったりと密着しているため、嫌でもその形状がわかってしまう。
なんで!!
里都は信じられない気持ちで勃起した自分の股間を凝視した。
「やっぱり旦那とのセックスが物足りないんだろ?だからこうやってちょっと触られるだけで嬉しくてたまらなくなるんじゃない?」
田中の下卑た揶揄に、里都は低く呻いた。
違う、違う、違う、違う!
そんな事絶対に有り得ない、有り得るはずがない。
里都が愛しているのは飛鳥彦 だけだ。
抱かれたいのは飛鳥彦にだけで、誰でもいいわけでは断じてない。
「ううっ…っ」
「違うって言いたいの?でもほら、ここ触って〜〜って言ってるでしょ」
そう言うと、田中は指の先で里都の陰茎の先をピン、と弾いた。
「んんっ…!!」
たちまち腰が跳ね上がり、先端から滲み出た蜜が水着を湿らせるのがわかった。
こんな男の手なんかに反応したくないのに、里都の肉体は男の手技を敏感に感じ取り、快楽として認識してしまう。
しかもまだ直接触られていないのに、勃起度はマックス状態。
恐らく何度か擦られたら直ぐにでもイってしまうだろう。
嫌だ、こんな下卑た男の手なんかでイきたくない。
里都は腰をびくつかせながらも、必死に射精を我慢した。
涙と鼻水と涎で顔はぐちゃぐちゃだが、もうそんな事を気にする余裕もない。
夫ではない男に身体を弄られている…そう考えるだけで全身が総毛立ち吐き気が込み上げてくる。
「それじゃあ、そろそろ水着下ろして里都ちゃんのかわいい場所直接触っちゃおうかな。こっちの方も凄く気になるし」
男の下卑た笑いが耳に纏わりついてくる。
背中の腰から潜り込んできた手が里都の双丘の隙間をそろそろと降下し始めた。
おしまいだ。
犯される。
この男に好きに犯されるんだ。
里都が半ば諦めかけた時…
「何してるんですか」
田中ではない男の声が響いた。
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