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ずっと君だけを(6)

「とーわ、」 「……。」 「永遠ってば」 「……。」 「怒ってんの?」 「……。」 あれから、今日は一言も口をきいていない。無理矢理家に連れて来られた今に至っても。浩ちゃんは俺の機嫌を取るかのように何度も名前を呼んでいたけれど、それもずっと無視し続けていると、ため息を一つこぼしてそれから何も言わなくなった。しん、とした時間が余計に俺を苦しくさせる。 ……別に、怒ってるんじゃない。もちろん、バラされたことが嫌だったわけでもない。俺には何の問題もないから。ただ、これからの浩ちゃんのことを思って、複雑な気持ちになっているだけ。 「そんなに嫌だったのかよ。周りにバレるのが」 沈黙を破って、浩ちゃんが小さな声で呟いた。 「あいつらなら、軽蔑なんかしたりしないし。俺らの関係を秘密にする必要はないだろ……っ」 顔を上げてこっちを見てと、浩ちゃんが俺の肩を掴む。心なしか、その手が少し震えてるように思えた。 「浩ちゃん、」 だからダメなんだよ。そんなふうに優しいみんなだから、困ってるんだよ。 「永遠、」 「……っ」 俺はもう、いっぱいいっぱいになって、溜まった涙があふれないように、目を大きく見開いた。俯いていた顔を上げて浩ちゃんを見つめ、そして彼の肩を思いっきり叩いた。 「ばかじゃん、本当に……っ。何で言ったんだよ」

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