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バカ+可愛い=?(5)

「告白かぁ……。チョコかぁ……」 「それがどうしたんだよ」 机の上に置いた白鳥さんからのチョコを、宇佐が指でつつく。何度も何度もいいなぁってそう言いながら。そんなこと言うなんてまるで、白鳥さんのことが好きだったみたいじゃないか。え? 宇佐は白鳥さんのこと好きだったの? 「宇佐、お前……」 「あ、成瀬! チョコあげるー!」 白鳥さんからのチョコを見つめる宇佐にそう聞こうと顔を覗き込んだ時、また背中を叩かれた。振り返ればいつも俺に絡んでくる女子数名がいて、チョコをぐいぐい押しつけてくる。分かってると思うけど本命だからねって、きゃっきゃっとそう言いながら。そして、もちろん宇佐にはないからねと、笑顔でそう言い残して席に戻って行った。 貰ったチョコ数個をまた机に置く。そうすると宇佐がさらにどんよりとした。……あれ? いいなぁって、白鳥さんからとかではなくて、ただ単にチョコを貰えたことがってこと? 「ズルい」 「は?」 「……チョコ。ズルいよ」 机に置かれたチョコ全てを、宇佐がつついていく。何がしたいのか分からないからとりあえずチョコを全て鞄にしまった。すると今度は唇を尖らせ、ぐずぐずする。そしてつつくものがなくなったからか、俺の腕をチョコの代わりにつつき始めた。 「え? 何? 俺がたくさんチョコもらったから嫉妬してるの? 自分が貰えなかったからって、俺に当たるのやめてよね」 何があった……? どうして急に落ち込みだしたわけ? さっきのブラウニーの前だって、俺がチョコ貰うとこ見てたじゃん。

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