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こんな展開、望んでなかった! 続編(6)

「お前がモテ始めてたのくらい知ってたよ」 「……え?」 「俺のことに対しては興味ないけど、お前のことに関してなら別だから」 「周……」 「お前は俺のものなんだから、ふらふらすんな」 「……っ、」 お前のものになったと認めたわけじゃないぞって、そう言い返せなかった。「でもごめん、やりすぎた」と小さく謝る声が聞こえたから。怖くて顔を上げられなかったのに、そんなことを言われたから顔を見て話さなければと周を見れば、少し泣きそうな顔をしていた。 俺の発言にも問題はあったけれど、それでもこの関係は周が勝手に始めたことで。俺はそれに無理矢理付き合わされているだけなのに、どうしてこんなに胸が痛いのだろう。さっきとは違う意味で涙が滲み、俺の頬を伝った。 ◇ 二週間経ったものの、それまでの甘い関係には戻ることはなく、ただ何となく隣にいるだけになってしまった。あの次の日に、話しかけてくれた先輩の告白は断ったものの、その後も度々別の先輩に声をかけられている。 あれから周が隣にいる時に話しかけられても、周が何か言って邪魔をしてくることはなくなった。一歩引いたところでこちらを見ずに話が終わるまで待ってくれる。可愛い先輩に声をかけられるも、周がそんな調子だからかあまり俺も気分が上がらず、二言くらい話すと会話を終わらせるようにした。 そして、変わったことと言えばもう一つ。周への告白がほとんどなくなってきたということ。あの教室での周を見てから、女子が周に対して怖いイメージを抱くようになったから、ではなく、それ以降もずっと告白を断るし、それだけ俺への気持ちが大きいのだろう、誰が告白してももうダメだ、ということになっているらしい。 噂が回ってきてそれを知った。でも今の状況的に、いくら本当の恋人でないにしろうまくいってはいないのだから、チャンスは俺と周がこうなる前と同じくらいあるだろうに。  

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