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こんな展開、望んでなかった! 続編(7)
平和な生活だとか、ラブラブライフだとか、そんなことを望んでいたけれど、それよりも今は周と仲直りしたい。甘ったるい空気は戸惑うし心臓が痛くなるけれど、今よりそっちの方が何倍もいい気がする。
「ねぇ、裕樹くん」
トイレに行こうと教室を出た時にクラスの女子に話しかけられた。同じクラスの女子に話しかけられることなんてほぼないから驚いて振り返れば、ツンとした顔で俺を見ていた。呼ばれた時から何か言われる気はしていた。クラスの女子はみんな周が好きで、俺に対して誰一人好意を抱いていないだろうから。
「周くんはあなたに興味があるんじゃなくて、自分の告白を減らすためにあなたのことを好きだって言ったんじゃない?」
「え?」
てっきり、前の周くんを返してだの、そういうことを言われると思って覚悟したのに。何だって? 周が俺を好きだと言った理由?
「確かにこの間、嫉妬していた周くんを見たけれど、演技だと思えば演技だと思えるし。本当に裕樹くんのことを好きでなくても、自分の告白を減らすためなら余裕でできるんじゃないかな」
「何言ってるの」
「どうして全てを本当の愛情からの行為だと思えていたの? 自分が利用されていた可能性は全く考えてなかった? 裕樹くんってそんなに自分に自信があるの?」
周のことを抜きにしても、俺自身に対して酷い言われようだと思った。
周のこれまでの言動を、どうして本当の愛情によるものだと思い込めたのかってこと? 俺に周に愛される価値はないわけで、それなのに恋人になれているってことは、イコール利用されていると考えるべきじゃ? ってそう言いたいのか。
「何でそんなこと言われなきゃならないんだよ」
「だって現に、今、周くんへの告白って減っているでしょう? それに前までみたいに周くんが裕樹くんを構うこともなくなったしね」
「……っ、」
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