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第137話
口唇から首筋を擽るようにキスを滑らせていきながらパジャマボタンを外していく。首を撫でるように耳元に口唇寄せられる時に肩を上げて袖を抜く。同じ仕草を左右で繰り返してから、舌で躰を堪能する。
指は脇を撫で上げながら、胸の突起を舌で舐め吸うとすぐに充血して固くなる。コリコリと固くなった胸を舌で転がすと声を上げながら気持ちよさように身を捩る。弱いところを狙って舌を這わせていくと、脇腹辺りを舌で舐めると腰が浮く。その隙を逃さず下着ごとズボンを下ろすと形を変えつつあるペニスがプルンと揺れながら姿を現す。
「……うっ……あっ、それ……やっ……」
樹も、確かに勃ってるところで下着から姿を現した時に揺れるのを見られるのは同性であってもなんか気恥ずかしいものを感じる。でも、その恥じらいも愛撫に繋がるなら、それでもいいと思ってる。どうせ2人しかいない場所で、無防備になっているのはお互い様なのだし……
内腿を撫でると、条件反射で足が開いて行くので、その間に入り込み、感じやすい内腿にも舌を這わせるとビクッと反応する。それが楽しい、と思ってしまうのも男として感じさせてる、という視覚的な喜びだろう。
「……ここ、気持ちいいの?」
「……はぁ、いい……きも……ちぃ……」
息を切らせながら応えてくれるその反応が堪らなく愛おしい。
「もう、こっちもびっしょりだね……」
後孔に指が伸びるが、指で擽るように撫でて軽く指の腹で叩くように愛液を指に馴染ませながらわざと音を立てると真っ赤になって顔を背けてしまう。たぶん、欠落した記憶の時でも、やっていそうなことなのに、雅は未だにそんなことですら恥じらいを見せる。いつになったら慣れてくれるのだろうか。
ツプッと指をゆっくり浅い所で抜き差しすれば物足りない、と腰を揺らす。
「……も……と……もっ、と……奥……」
雅の愛液を指に纏わせながら2本同時に指を入れて中の内壁を擦ると気持ちよさそうな声が上がって、より一層興奮度合いが上がっていく。
指が入るギリギリまで入れてから、ゆっくりと引きながら弱い部分を強く押しながら戻す。また、ゆっくりと指を突き刺しながら、前立腺を特に刺激しながら指を置くまで入れて上下に揺らせば、そこからクチュクチュと水音が聞こえて来て耳からも犯されてるような気分になる。
「……やぁ……も……もぅ……挿れ……て……」
「まだ、だぁめ……今日はさ、なんか焦らしたい気分。αが多く集まった所為なのかな、白石社長にしてもにしても子供たちにしても雅は無防備すぎてなんか怖いよ。何に対して怖いのかわからないけど、子供たちが群がって匂いを嗅いでた時はみんなで唖然としたよ。
花に集まる蜂がいる、って感じ?たぶんあの中で一番冷静だったのは夢妃ちゃんかな。Ωの匂いはこんな感じ、でも好きなタイプではない。あの子は白石家の……というより両親の性質を継いでる子なんだろうね。βであろうとΩであろうと男は対象外。香水と同じ感覚」
喘がされながら何を聞かされているんだろう?躰が疼いて仕方ないのに、緩い愛撫を続けられて気持ちいいけれど、その先に向かえない。けれど、焦らすと宣言された。
グチュグチュになった後孔を指が入ったり出たり浅いところで止まったり、奥まで入れたり、軽く前立腺を掠めて強い刺激を与えない。
「……んッ、意地が悪い……僕が悪いの?……」
「違うよ?でも、αをはべらせて匂いを嗅がせていたのが無防備だなって。何度も怖い思いをしてきてたんだろ?子供たちが成長してあんな状態になったら、と思うと怖いと思ってね。」
「さすがの僕でも、子供たちがそれなりの年齢になったら逃げます。力では絶対に敵いませんから。あの子たちの誰かに……なんて考えたくもないです……あ、ちょ……あぁ……」
樹が急に指を抜いて挿いってきたから声が艶のあるものに変わる。指だけでは物足りなかった場所に急に熱い楔を打ち込まれて背が仰け反った。胸の先端を突き出すようなその姿に腰を支えながらそこを口に含むと内壁がキュッと締まり心地よい圧迫感と、柔らかく包み込まれている内壁が妖しく動く。
「ナカ、すごい動いてて気持ちいい……」
「……はっ、あぁ……あ、あ、ァん……」
自分で動いてるのに、吸い付いてくることは自分の意思で動かしてる訳ではなく、躰が正直に感じていることを伝えてくる。
「……っ、雅、気持ちいいの?……」
そういう樹の声も愉悦に掠れている。
「……いぃ……きも……ち……い……だから……動いて……擦って……お願い……」
その泣きそうな声に根負けしてしまう。
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