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第7話

由良side 心が痛い…。僕は、泣いたことが無い…。心が痛みに慣れてしまった。幼い頃から褒められることなく育ち、傷ついた心は寂しさや悲しさを消し去ってしまったのだ…。 久しぶりに感じた心の痛みに、僕は笑ってしまった。まだ傷つくことがあるのかと…。 「…一目惚れって信じる?」 「……一目惚れなんて…、あるわけ、ない……です…。勘違い、です…」 「そう。なんと思っててもいいや。僕は君に一目惚れしたみたい」 「…性処理、ですか。…僕でいいのなら、好きに使ってください。痛くても、大丈夫…です」 「なら、抱かせて」 「…はぃ」 痛くしてもいいと言うくせに、少し強めにベットに押し倒せば目を瞑り、恐怖に震えていた…。痛くするつもりは全くないが、こんなに怯えられると、可哀想だ…。 服を脱がし、優しく肌に触れるとビクッとする…。触られ慣れてないみたい…。 「痛い?」 「…大丈夫、です」 「力、抜いてて…」 「はぃ…」 近くにあったローションを取り、彼の中に指を入れる…。すると彼は途端に顔色が悪くなった。暴れると殴られたのだろうか、必死に耐えようと自分を抱くように腕をギュッとしている。 ゆっくり、ゆっくり慣らすようにしていると、目を開けて、キョトンと理解出来ないと言う顔で見上げてくる…。 「…痛かった?」 「…んん、……なに、してるの…ですか」 「慣らしてるんだよ…。急にははいらないでしょ?」 「…ううん、はいる、はいるから…。早く入れて……早く…」 痛いのは嫌なはずなのに、それよりもこの行為の方が嫌いなのか、早く挿れろと言ってくる…。理解出来ない…。ちゃんと解して気もいいところを刺激しないと……。気持ち良くなれないのに…。 もしかしてこの子、快楽を知らないのか…。そんなわけないよね…。自慰くらいするだろ…。 「ちゃんと慣らしてから入れると自慰とは違う快楽を感じられるよ…。だから、少しだけ我慢して…?」 「じぃ…?なに、それ…わからなっ……。うっ…。気持ち…悪ぃ……。早く挿れて、終わらせてぇ……」 「……自慰、知らないの?」 「やっ、…わからなっ……わか、な……。やだっ、やっ……ゆび、いやっ……いやぁ…………」 自慰を知らない…。痛みしかないセックスしか知らない…。なんて可哀想なんだろ……。気持ち良くしてあげよ……。トロトロにしてあげる…。彩葉さんに教えてもらったように…。 1本目が動きやすくなってきたから、2本目を挿れ、前立腺を探す…。酷いセックスばかりだと見つけにくくなるみたいだけど…。 「いやぁ!!!!やめてっ!やっ!!!やだっ!!!」 「……」 「……はぁ…はぁ…」 「…ここ?」 「ひぃっ!……やっ、ヤダっ!!やめてっ……許して、そこっ!……そこっ!やっ!!!」 前立腺を触ると、イヤイヤと頭を振り取り乱している…。本当に快楽が初めてなのだろう…。じゃなきゃこんなに取り乱したりしない…。ゆっくり慣らしてからあげないと…

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