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3.わんこ-2

「終わったぁ~」 「……疲れた…」 いつもならすぐ終わる宿題が、いつもの倍掛かった。 ほんっと俺等って燈夜に頼り捲ってたんだな。 居ないとダメなんて情けない。 「なんか飲む?」 「うん。甘いのなら何でもOK」 「ならオレンジジュースな?」 「サンキュ」 飲み物を取りに部屋から瑛良が出た為、ぽすんっ、瑛良のベッドに飛び乗った。 あ~瑛良の匂いする。 なんか落ち着く。 この匂い…好き。 「蒼空?」 あっ、ヤベ。 一瞬意識落ちてた。 ほら、と渡されたグラス。 氷とストロー迄してくれる辺りほんっと瑛良って優しくて気が利く。 「ありがと」 ん? 「瑛良ソレって良いのか?」 「あ~この前母さんが飲んでる時間違って飲んだら美味しくてさ、少しだけなら許すって言ってくれたから」 え~?ビールじゃんソレ。 「蒼空は茜さんから許可貰ってないからお預けな?」 「え、なんかそれズルイ」 む~。膨れながらもジュースも美味しいから我慢した。 あっ、茜さんは俺の母さんの名前な。 「マジか、なんだよ。ココで次回とか焦らし過ぎ」 瑛良のベッドに寝転がってジャ○プを読む俺とベッドに寄り掛かって3DSでモンハンをする瑛良。 ていうか、ん?なんか瑛良静か過ぎじゃね? もしかして酔った? 「瑛良?」 ジャン○を机に置き、瑛良に近付く。 大丈夫かぁ? あっ、なんかほんのり顔赤い。 お酒弱いのか。 少しとか言いながら丸々1缶ビール飲んでたし。 それじゃぁ全然少しじゃないぞバカキラ。 「大丈夫?」 ゆっくり顔を近付ける。 「蒼空」 あ~あぁ、目ぇとろんってしてるよ。 「あ~おい♪」 「ちょ、わっ!?」 ぎゅうぅぅぅぅーーーっっ!! 突然抱き付かれた。 「蒼空。蒼空。蒼空」 名前連呼しながら顔中にキスを仕掛けてくる瑛良。 絡み酒か、こ~の酔っぱらいめ。 「蒼空可愛い。だ~い好き」 嬉しそうに笑っちゃってさぁ。 なんか見えない尻尾がブンブン振られてる気がする。 わっ、ちょっ、バカ。 「ゃっ、ん、ぁ」 何舐めてんだよ? ほんっとわんこだな瑛良は。 チュッ、チュ。 音を立てながらされるキスと這わされる舌。 気が付くと 「ちょっ、バカ」 脱がされていた服。 「やぁ、ぁん、バカ、ん、んん、ん」 チクッ。 …っ、なんだ? 時折軽く感じる甘い痛み。 一瞬だし全く痛くはないが、熱くて痺れる。 「ねぇ、蒼空。好きだよ。大好き」 わぁ、無駄にイケメンオーラ振り撒くな。 ドキドキすんじゃんバカ。 「して良い?」 ん~?何を? 「したい。蒼空させて?」 だから何を?もっと分かりやすく言え。って、酔っぱらいだから頭働かないのか。 分かんなくなる迄飲むなよ。 ほんっとバカだなぁ瑛良は。 って、ん? なんか当たってるんだけど、なんだ? ぎゅぅって、抱き込まれているから密着しているんだが、なんか違和感を感じる。 瑛良の下半身が当たってる付近がなんかスッゴイ硬いんだが。 なんだ? どうした? 全裸にされた俺とは違って全く衣類を乱していない瑛良。 見えないが、もしかして、まさか、勃ってる??? したいって、させてって、まさか瑛良、俺に欲情してるのか? 「んっ、瑛良。ん、ふ、んっ」 奪う様にされるキスに頭が、身体が、溶ける。 全身が甘くて、熱くて、頭がぼぉっとする。 甘える様にキスに応えた瞬間 「…………いっ!?!?」 鋭い痛みが下半身に走った。 「……っ!!!やっぱ、いきなりは無理か」 は? ちょっ、何? 今お前何しようとした? 今俺に入れようとしてなかったか? いや、まさかな? ソコ出口であって入口じゃねぇし。 瑛良の凶悪な位デカイし、入るわけない。 って、何してんだ? 机にあったハンドクリームを自分のに付けてる瑛良。 めっちゃ沢山付けてるし。 ソレそんな所に付けるもんじゃないだろ? なんかシュールだな、この光景。 「よしっ」 たっぷりハンドクリームをアレに塗りたくってよしっって、ほんっとお前何がしたいんだよ。 「力抜いてて?」 は? ちょっ、お前、バカ。 ソレ無理!!!!! 「ぃあっ!!っ、っ!!!痛いって、バカキラ、やめ……っ」 先程触れた所に再び硬くなった物を押し付けた瑛良。 ヌルヌルしているせいで、グチュって、嫌な音を立てながらゆっくり中に瑛良のが入ってくる。 内臓を押し上げられる様な違和感と凄まじい痛みと不快感が全身を襲う。 何これ、気持ち悪い。 ヤバイ、吐きそう。 「ひぁ、ぃぁ、ひぅっ」 痛みに苦しむ俺に 「ごめん、蒼空。止まんない。ごめん、最後迄させて」 苦しそうな顔をしながら瑛良は謝りながらキスをしたが、これ謝って済む問題じゃないだろバカ!! 「……っ!」 瑛良も俺の締め付けが苦しいのか顔を歪めるが、腰は止めない。 「っあ、やっ、ひぁ、ゃ、ぁ、ぁ、あ」 わけの分からない声がひっきりなしに出る。 痛くて堪らないのに、触れ合う熱と与えられるキスは異常な位気持ち好くて、わけが分からなくなりそうだ。 いつもは微かにしかしない柑橘系の匂いが汗とか色々なもん、多分フェロモンか何かか?が混ざり合って濃厚な甘ったるい香りに変わる。 ヤバイ。メッチャクラクラする。 「ゃぁあっ、や、ぁ、あぅ、んぁ」 突然忘れ去られていた俺のに触れてきた瑛良。 優しく扱かれて、萎えきっていた俺のが一気に復活する。 普段余程溜まった時位しか自己処理もしない上に、前抜いたのはかぁなり前だ。 えっと1週間前だっけ? う~ん、覚えてない。 まぁ、あれだ、ずっと触ってなかったからか溜まってたみたい。 俺の反応ヤバイ。 「ふぁ、ぁ、ぁぅ、ぅや、ゃぁ」 気持ち好い。 「蒼空」 優しくされるキス。 ふわり微笑むと 「イって?」 「……ひ、ぁ、や、ぁぁああああっ!!!」 瑛良は俺のを触りながら激しく俺の中を抉る様に腰を動かし出した。 ヤバイ、何も考えられない。 何これ? わけ分かんない。 痛いのか気持ち良いのかさえ分からない。 頭ぐちゃぐちゃで、目の前が時折真っ白になったり真っ暗になったりする。 自分がどうなってるのか分からなくて怖くなった俺は必死に 「瑛良、瑛良っ」 瑛良の名前を呼びながら瑛良に抱き付いていた。 「いっ、痛っ」 落ちていた意識が戻ると、凄まじい痛みに襲われた。 何だコレ。有り得ない所が痛いんだが。 「ごめん、蒼空」 瑛良がショボンってしながら謝った。 「ごめん。俺、なんか止められなかった。ごめん」 泣きそうな顔で謝る瑛良。 あ~、耳と尻尾がショボンって、垂れてんぞ。 目ぇウルウルしてるし、なんか可愛い。 「ごめん。本当にごめん」 何度も必死に謝る瑛良に、なんかスッゲェ怒りたかったし殴りたかったのに何故か怒りが治まった。 「次からは絶対無理強いとかしないから、ごめん」 「あ~もぉ、良いよ。許す」 「蒼空っ!!!」 許した途端嬉しそうに抱き付いてきて 「蒼空好き。大好き」 思いっ切り甘えてくる瑛良に、ほんっと大型わんこだな。 俺は苦笑した。 ………………って、ん? 俺、瑛良に甘過ぎやしないか? う~ん、まっ、良いか。瑛良だし、うん。 「次メチャクチャにしたら怒るからな?」 ゆっくり唇を合わせながら俺は微笑んだ。

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