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2018年12月24日-21

 千景は身体を弛緩させ、荒い呼吸を繰り返していた。身を起こし、彼の顔を見れば、肌は紅潮し、露のように浮き出た額の汗が何粒も、こめかみをつたって流れていた。気怠さと恍惚がないまぜになった表情で目を伏せ、うっすらとピンクに色づいた唇をしどけなく開けている。口の周りはべとべとに濡れていた。  岳は千景の乱れた髪を撫でた。 「どうだった?」 「……気持ちよかった」  千景が、よろりとこちらを見上げる。それからいささか申し訳なさそうに眉を下げ、握り続けていた岳のペニスを、これなら勝手が分かると言わんばかりに扱いてきた。 「ごめん……上手く、できなくて……」 「謝んなよ」  そう言って、千景の火照った頬を軽くはたいた。「確かに上手くはねーけど、すげぇ良かった」 「……良かった?」 「おう。……ま、数こなせば上手くなんだろ」  岳から視線を外した千景は、ぼそぼそとした声で「頑張ります」と応えた。本当にそうなのだろうかと言いたげな自信のない顔だったが、まぁいい。岳は身を屈め、千景にキスをした。 「……アンタの中に挿れたい」  唇をそっと離し、千景の目を見ながら囁く。 「もう二度と、怖い思いも痛い思いもさせねぇから」  あの日からずっと、後悔し猛省していた。  自らの激情に任せ、千景をどうしようもなく傷つけたことは、一生ものの汚点だ。あの件に関しては、死ぬまで自分を許さない。たとえ、千景が許してくれていてもだ。  あんなことはもう、何があっても絶対にしない。  それを、言葉だけでなく行動でも示したかった。  我知らず、いかめしい目顔になっていたのだろう。千景は微苦笑を浮かべると、人差し指で岳の眉間をつついてきた。 「信じてる」  柔らかな声だった。彼はそれから、ベッド下に備えつけられた引き出しを開け、中からローションボトルを取り出して、こちらに渡してきた。  ボトルの蓋を開け、無色透明のローションを右の手のひらに垂らす。ひやりと冷たかったので、人肌で温める。それを千景の後ろに塗りつければ、彼は敏感に反応した。 「……んん、ッ……はぁ……」  襞のひとつひとつをローションで濡らし、人差し指で少しずつ窄まりを解していく。入り口は徐々に柔らかくなり、襞は粘着音を立てながら、おのずと伸縮し始めた。  千景が悩ましげな表情で両腕を岳の右腕に絡ませ、艶やかな吐息とか細い声を洩らす。浮かせた腰をなめらかにうねらせ、筋肉質な脚をだらりと開き、触られている箇所を、岳に意図せず見せていた。

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