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森孝くんと結しゃんの話17

 昂りをなでかけた手を引っ込めると、もりしゃんは機嫌を損ねたように声のトーンを落とした。 「あんま意地張ってると、俺、気ぃ変わって、結しゃんが女装してたこと、みんなに言いふらしたくなっちゃうかもな」  ぼくに触れてくる手が優しいので、わざと怒ったふりをしているのだとわかった。  だけどそんな急に、ゲームの中のぼくみたいに甘えたりなんてできない。  迷ったまま何もできないでいるぼくを見て、もりしゃんはさらに続けた。 「女装してチンコ勃たせてる変態だって、言いふらされたい? うちの学校、タチ悪いやつもいるから、卒業するまでオモチャにされるかもね」  もりしゃんが、ぷっくり膨れたぼくの乳首に爪を立てた。 「……っ、あ、ゃんっ」  イベントで会った日から一人エッチをしてないので、乱暴な刺激でも感じてしまう。だけど痛くても、もりしゃんを想像して一人でしてた時より気持ちがいい。ペニスがじんじんする。  脅されてるから。脅されてるんだから、いやらしい姿を見せたって仕方ない。ただ触ってもらいたいだけなのに言い訳をして、ぼくはもりしゃんの目を見た。 「ふぇっ、もりしゃ……っ、続き、して」  半開きになった口から、熱い息がこぼれるのを抑えられない。パンツの中が先走りでひやりと濡れている。  もりしゃんは目を見開いたあと、口の端だけで笑った。 「何、その、だらしない顔。……っ、たまんね……っ。結しゃん、ごめん――」  ね、と言い切る前に、もりしゃんは膝立ちになって、ベルトのバックルをがしゃがしゃ鳴らしながら外した。制服のファスナーを下ろし、ウィッグがずれるのもおかまいなしにぼくの首の後ろをつかむ。 「なっ、ふぐっ……」  ボクサーパンツから飛び出た昂りには、雫がぷくりと浮かんでいた。もりしゃんは熱くなった昂りを、ぼくの唇に押しつける。  グロスのように唇をぬめらせる液体をほんの少しだけ舐めると、頭上から喉を鳴らす音が聞こえた。

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