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雑なキューピッド10

 まこの息が荒くなる。 「どうしよう、俺もうだめかも……」  昂りを擦りながら、まこが手をギュッと握ってきた。 「イってる時の顔見てイキたい。我慢しなくていいよ」  俺はまこの指を、下半身を扱くみたいに掴んでなでた。 「あっ、やだ、そんなん想像しちゃうじゃんっ、エロい触り方やだ……っ」  まこはびくりと体を震わせ、細く息を吐いている。指の間をそっとなぞって聞いた。 「ほんとにやだ? やめる?」 「ほんとは、やじゃない。それ、エロくて興奮する、あっ、いく、あんま、見ないで……っ」  まこはベッドにあったティッシュを引き寄せると股間に当てた。真っ赤に膨れたチンチンから、ビュービューと音がしそうなほど白い液を吐き出している。  吐精した余韻で漏れそうになる吐息を抑える姿が、逆にいやらしい。 「まこ、可愛い。昨日一緒にしたばっかなのに、いっぱい出たね。俺ももう持たなそう。最後だけちょっとお手伝いして?」  俺の下半身に指をそえたまこの手を、上から握りしめる。ティッシュから溢れたのか、まこの手がぬるっとした。ヤバい、まこの精液だ。 「まこ、すっごい、興奮する。まこのでぬるぬるするのたまんない」 「え、うわ、ごめん、ちゃんと拭いたつもりだったんに」  慌てて手を離そうとするまこの手をギュッと握った。手の動きを早くする。 「ティッシュ、俺にもちょうだい。もう無理そう」  まこから受けとったティッシュに精液を吐き出した。いつもより熱いような感じがする。  余韻に浸りかけると、半分萎えたまこのチンチンに雫が浮かんでいるのが目に入った。油断してるまこの隙をぬって指でチョンとすくいとる。  いたずら心がむくむく湧いてきて舌で舐めた。まこの顔がさっと赤くなる。 「なんしてるが?」 「つい、出来心で。もったいないなって思っちゃった」 「別にもったいなくはないろ。うがいしてきなさい」 「苦かったけどおいしかった。……ん? まこ」  下に視線をおろすとまこの下半身がほんの少し持ち上がっていた。こういうの、まこは弱いのか。 「はは、まこ、顔真〜っ赤。まさか今ので興奮したの?」 「だって、善が変なことするから。意地悪」  まこは唇を噛みながら涙目になっていた。触ってないのに、もう扱けそうなほど固くなっている。  ああ、もう、たまらなく可愛い。例えどんな過去があっても、もう離してあげられる自信はなかった。 ―END―

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