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「んン……っ」
蓮は音を立てて深く口づけながら、俺のトレーナーの中にするりと手を入れた。
声にならない声を上げる。
蓮は、余裕がなさそうに熱っぽくささやいた。
「やだったらほんとに腹蹴っ飛ばして」
「え、え……、蓮、何するの?」
「分かんない。オレも自分が何するか分かんないから、ダメなことはダメって言って」
何するか分かんない――どんな風に乱暴にされるのかと思いきや、蓮は、深呼吸を繰り返しながらそろそろと上半身を探っていた。
「大丈夫?」
「う、うん」
「ここ、触っていい?」
乳首の周りをするりとなでられる。
「いいけど、女の子みたいになんないよ?」
「女の子みたいにして欲しいなんて言ってないだろ」
親指と人差し指で、優しくつままれた。
くすぐったいような、変な感じ。
蓮はオレの首筋に顔を埋めて、何かを我慢するように深呼吸しながら、こねたり、くりくりといじったり……。
「んっ……」
なんだろう、妙な感覚になってきた。息が上がってきて、熱い。
蓮は俺のトレーナーをたくしあげると、もう片方の乳首に吸い付いてきた。
「ッ、んん」
チロチロと舌先でなめられると、感じたことのない気持ちよさで、変な声が出た。
「ぁ、……れん、」
ちゅうっと吸われると、自分でも信じられないくらい、甘い吐息が漏れる。
「はぁ、ん」
「やっばい。弓弦、ちょっとオレ……」
顔を離した蓮と目が合う。
半開きの口、切なそうに眉根を寄せて、息を弾ませている――我慢しているのは明白だった。
「大丈夫、やだったら本気で蹴り飛ばすから。蓮の好きなようにしていいよ」
俺が言うと、蓮は一瞬驚いた顔をしたあと、はーっと長く息を吐きながら、俺のお腹の上に頬をぺたっとくっつけた。
「好きなようにしてって……焚 きつけてどーすんの。弓弦、もうどうなっても知らないからな」
蓮は起き上がると、ソファと俺の体の間に腕を差し込んで、よっこらしょと横抱きに持ち上げた。
「わ!」
ベッドに放り出される。
蓮は、手早くトレーナーを脱いだと思ったら、そのままのしかかってきた。
「弓弦。嫌だったら蹴る、気持ちよかったら素直に気持ちいいって言う。分かった?」
「うん」
ぎこちなくうなずくと、両手でトレーナーをたくし上げた蓮は、乳首をぺろぺろとなめ始めた。
「……っはぁ」
ひとりでに呼吸が弾む。
「ん、はぁ、んン…」
気持ちよかったら素直に言う……と言われたけど、恥ずかしくてそんな言葉が出てくるはずがない。
でも蓮はそれを知ってか知らずか、気持ちいいところばかり攻めてくる。
もしかしたら、反応でバレバレなのかもしれない――だとしたら、言うまでやり続けるだろう。
恥ずかしくてちょっと泣きそうになりながら、小さな声で呼び掛けた。
「……れん、それ…きもちい」
「ん」
蓮はしばらくそこを攻めたあと、ちゅっと音をたてて乳首からくちびるを離した。
「ばんざい」
「う、うん」
両腕を上げると、トレーナーをはぎとられた。
肌を重ねるように、蓮がかぶさってくる。
「ん……これ気持ちいい」
今度は素直に言ってみたら、頭を小突かれた。
「痛った。なんだよ、ちゃんと言ったのに」
「くっついて気持ちいいって言うとか、可愛いからだよ。バカ弓弦」
耳を甘噛みされて、「ひゃっ」と変な声が出た。
「下もいい?」
蓮の手が、するりと太ももに伸びる。
「嫌だったら蹴るってば」
「んじゃ、腰上げて」
言われたとおりにすると、大胆に下着ごと全部取られた。
「わっ」
恥ずかしくて縮こまろうとしたら、足の間にひざを割り入れられてしまった。
「弓弦、ちゃんと感じてくれてる」
うれしそうに言われて、ますます恥ずかしくなった。
それは自分でもとっくに気づいていて、これを見て蓮にどう思われるのか、色々自信がなかった。
「蓮、俺……」
言いかけたけど、するっと裏筋をなでられて、言葉は引っ込んでしまった。
「……っ」
ゆるく握られ、久しぶりすぎる刺激に、脳がしびれる感じがする。
「ん、れん……き、もちいぃ」
「かわい」
「っん、ン、……はぁ」
息が上がって余裕がないけれど、ちょっと理不尽さを感じる脳のスペースはあったらしい。
軽く脇腹に蹴りを入れた。
「ん、ごめん。やだった?」
ぱっと手を離した蓮をじとっと見つめる。
「……っ、なんで俺だけ素っ裸なんだよ……蓮、履いててずるい」
一方的に恥ずかしい状態になってるのは理不尽だ。
蓮は苦笑いしながら俺の頭をなでた。
「ごめんごめん」
ぽいっと脱ぎ捨てると、当たり前だけど、自分と同じものがついていた。
「大丈夫? 見てもやじゃない?」
「ん、嫌じゃない」
むしろ触ってみたい……とはさすがに言えなかった。
ほっとした表情で、また俺のペニスを扱 きはじめる。
「ん、はぁ……」
「どれが気持ちいいか教えて?」
触る場所、強さ、速さ、リズム……次々変えては俺の反応を探る。
「ぁ、先のとこ。ん、」
「ちゃんと教えてくれる。可愛い」
「蓮が言っ、ん……それも、ぁ」
言われたとおりに素直に伝えると、良いところばかりを攻められて、昇り詰める感覚が湧き上がってきた。
「ぁ、やだ、はぁッ」
やだと言いつつ蹴ることなんてできなくて、蓮ももちろんやめない。
ただただ気持ちいいという感覚と、出すところを見られるのが恥ずかしいという気持ちで、泣きたくなってくる。
空いた片手で乳首をこねられたら、あられもない声が出た。
「弓弦、イキそう?」
手の甲で口を押さえ、こくこくとうなずく。
「見ててもいい? やだったら目つぶる」
優しさだろうけど、そんな質問はやめて欲しい。
拒否するようなことは言いたくないけど、見てなんて言ったら変態みたいだ。
そんな俺の苦悩を知ってか知らずか、蓮はスパートをかけるように攻めてくる。
腹をくくって、『見ててもいい』と言おうとしたのに。
「ぁ、蓮、見ててっ……ッあぁ」
先端のところをぐりっと刺激されて、言葉が飛んだ。
「もうやだ弓弦」
「ちが、ぁあっん……ッ」
「ちゃんと気持ちいい? 大丈夫?」
「んん……はぁ、きもち、い、ぁあ……も、むり……っ」
射精するとこなんて見て気持ち悪くないかな、とチラッと思ったけど、そんな考えは0.5秒で飛んだ。
「ぁあッ、も、あ、いく、…………ッ……!」
大袈裟なほど体が跳ねて、熱を吐き散らした。
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