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逢瀬7

*** 「待たせたね。はじめようか」  腰にバスタオルを巻いて、浴室から出た高橋を見た青年は、コップに残ったサイダーをすべて飲み干してから、大きなため息をつく。その顔はかなり強張っていて、緊張に満ち溢れていた。  青年が怖気づく前に二の腕を掴んで、さっさとベッドに連れて行く。 「その顔、すごく緊張してるでしょ?」 「はあ、そうですね」  俯きながら、引きずられるように歩いてる横顔に、高橋は微笑みかけた。彼の緊張をほぐすために笑ったのではなく、これから告げる事実に、どんな反応を示すだろうと考えただけで、笑いが抑えられなかった。 「大丈夫だよ。そのうち薬が効いて、落ち着くから」 「薬っ!?」  素っ頓狂な声を出し、進ませていた足を止めた青年。切れ長の綺麗な瞳を大きく見開いて、高橋を見下してくる。そんな彼の顔を、意味深な笑みで見つめながら強引に腕を引っ張り、ベッドの上へと押し倒した。  ベッドのスプリングに弾んだ躰が逃げないように、すぐさま跨って両肩を押さえつける。唇を戦慄かせ、跨った相手に縋るような視線を飛ばしてきた。  そんな視線を華麗に無視し、高橋は口を開く。 「はるくんが落ち着けるように、安定剤をちょっとね。俺としてもスムーズに、いろんなコトを教えてあげたいし。それに――」  両肩を押さえていた手を使って、バスローブの合わせを引っ張った。目に飛び込んでくる青年の上半身に、瞳を細めて喜びを表す。 「綺麗な君の顔が、快感で歪んでいくのを見たかったんだ。はじめてだと恥ずかしさやいろんなものが相まって、ブレーキがかかるから。それを外してあげただけだよ」  押し倒した衝撃で乱れた髪を梳きながら顔を寄せ、固まったままでいる青年に口づけした。柔らかくてしっとりした感触を味わってから角度を変え、ふたたび唇を重ねる。  薄目を開けて舌を差し込むと、躰を小さく震わせ、眉根を寄せて目を閉じた青年の諦めたような顔が映った。

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