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第6話

ごめんと、そう一言謝ると慎也は優しく笑い、俺の手を引いた。男同士でクリスマスの夜に手を繋いで歩くなんて、慎也にとってあまりにも可哀想な罰ゲームでしかないと、本音を言えば離してほしくないその手を思いっきり振り回す。 それなのに繋いだ手を離す気はないらしくそのままで、もう片方の手に持っていた紙袋を俺に押しつけてきた。 「プレゼント交換に参加できなかったから、俺たちだけでやろうぜ。それに俺、お前にプレゼントが回るといいなって思いながら選んだからちょうど良かった。女子に回る可能性全く考えてなかったし」  何かとてつもなく嬉しいことを言われたと、押しつけられたその袋を持ったまま固まっていたら、早く開けてみろと慎也に急かされた。 でもそれなら、繋いだ手を離さなければ開けられない。だから慎也を見つめ、手を離してほしいと訴えると、慎也はああそうかと照れたように笑った。 俺も恥ずかしくなって思わず笑ってしまったその顔を隠すように俯き、慎也からのプレゼントを開ける。中には白色のシンプルな手袋が入っていた。 「どう? 宙は手袋いつもしてないし、持ってないのかなぁと思ってこれにした」 「ありがと……。ふわふわしてる」 「良かったら今、はめてみて」 「うん、」 丁寧に手に取り、ゆっくりと指を入れる。手袋の温かさと嬉しさで胸がいっぱいになった。 

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