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【Side M】

 差し出されたのは、赤と緑の包装紙に包まれた小さな箱だった。 「もしかして、クリスマスプレゼント……?」 「はい。本当はこっそり置いてサプライズしたかったんですけど」 「佐藤くん……」  サイドテーブルに乗せられたそれに手を伸ばすと、届く寸前に咎められた。 「ダメ。開けるのは明日の朝です」 「え、なんで!」 「だって今日はイブでしょ?本番は明日」 「もう日付変わってるだろ」 「それでもダメです」  わざと上目遣いで訴えてみても、佐藤くんは表情を変えない。 「今日はその手には引っかかりません」 「でも、気になって寝られない……」 「じゃあぐっすり眠れるように、運動してみます?」  途端にエロオヤジの目になった佐藤くんに背を向け、俺は慌てて横になった。今夜はなんと言ってもクリスマス・イブ。数時間前まで興じていたのおかげで、俺のおしりはもうとっくに限界だ。 「お、おやすみ!」 「プッ……おやすみなさい」

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