「あ、宮城さーん！お久しぶりです。」 「坂本さん、…お久しぶりです。」 「最近、宮城さん担当のバンド凄いですね！大ヒットじゃないですか。」 今日は歌番組の収録日。龍介さんたちがスタジオに入るのを見ていると、他の事務所のマネージャーの坂本さんが声をかけてくれる。坂本さんの担当歌手も龍介さんたちと同じように若手なので、お互い売れたらいいですね〜とか昔はよくほのぼの話していた。 しかし今は少し状況が変わっており、俺は早くこの時が終わる事ばかり考えてしまう。 「？宮城さん体調悪いですか？なんだか、顔赤いですよ？」 「…っ、いえ、大丈夫ですっ！何もないです！そろそろ始まりますね。っ…。」 暗にもう黙ろうと会話を切り上げる。俺はそっとスケジュールが書かれたクリップボードを、股間の前まで下ろして握りしめる。 「…ふぅっ！なんっ…で…！」 龍介さんをチラリと見る。思った通りだ。あちらも俺を見ていて、俺と目が合うとニヤリと笑った。はぁはぁと声が出ないように息をする。早くこの時間が終わらないかと、その事ばかり考えてしまう。 ---- やっと撮影が終わり、皆が挨拶をして散り散りになる。俺も挨拶をしてさっと奥に向かう。 「あれ？蒼ちゃん、帰らないの？」 「はいっ。ちょっと、少し話すことがあるので…。瑛太さんたちはこの後何もないので、すみませんが先に帰宅してもらえますか？」 「俺、トイレ。」 「っ！」 龍介さんがゆったりと歩いてくる。震えて膝から崩れそうになるのをぐっと押し止まる。 「あら、龍さんも？そう。じゃ、先戻るね！」 俺は瑛太さんたちがその場を後にするのを、行って欲しいような行って欲しくないような、複雑な顔で見ていた。 「蒼、行かないのか？」 「…っ、はいっ…。」 --- もう深夜帯で廊下には人気がなく、照明がついていても薄暗い雰囲気だった。 「ふっ、蒼」 龍介さんが堪えられないというように笑い出し話しかけてくる。 「ダメだな。マネージャーなのに、こんなとこで、」 「ふぁっ…！」 ギュッと腰を引かれ、耳元で話されると、その声は更に腰に響く…。 「発情してさ？」 「ふぁっ！！…ごめっ…なさい。」 思わず、崩れ落ちそうになり、龍介さんにしがみつく。 「りゅ…すけ、さん。もう、む、無理です…。」 「…ふーん。」 龍介さんは縮こまっている俺の顎を持ち上げて顔を覗き込んでくる。何を考えているのか、その顔から読み取れないのが怖い。 カチッ 「…！」 そしてポケットからリモコンを出して操作する。俺の中に入ってるローターの。振動がどんどん強くなる。 「あっうぁっ…いや！、いやだっ！こんな…くっ！ふうっ、ふぅっ…！」 「ははは、何耐えてんだよ。」 ギリリリッ 「イケよ。」 「うぅぅ、あっ！はぁっ……」 必死に耐えるが、さらに振動を上げられあっけなく絶頂してしまう。その間も顎を掴またまま、たっする時の顔もまじまじと見られて羞恥で顔が赤くなる。泣きそう…。けど泣いたら…、もっと酷くされる…。俺のそんな気持ちを読み取ったのか、龍介さんが目を細めて舌舐めずりする。　 カチカチッ 「はぁっはぁっ…うぁっあっ！なんっで……っ！！」 「一回で終わるわけないだろ。躾なんだから。」 「うぅっ！」 躾…昨日、龍介さんのを咥えるのを拒否してこの有様だ。 結局最初に襲われてから、連日なにかと龍介さんの家に連れ込まれ事に及ばれていた。最後に雪子とキスしたのはいつだろう？ 「そんなに辛い？また挑戦させてやろうか？蒼がちゃんとお願い出来たら、仕方ないから咥えさせてやってもいいけど。」 「うぅっ…」 いくら龍介さんのでも、同じ男のなんて抵抗感がある。けれど、これは選択肢を与えられているわけではない。言わないと、もっと酷くされるという恐怖が勝る。 「させて…、くだ、さい…っ…。」 ---- 小さな誰も使っていない会議室のような所に連れ込まれる。 「それで？」 不敵に笑う龍介さんが、仁王立ちで見下ろしてくる。それでって…。 「ふぅっふぅっ…、うっ」 どうしようか、オロオロ目を泳がせてしまうが、結局は負けて俺は龍介さんの足元に跪く。かがむとずっと入れられたまま振動しているローターの存在を改めて実感して辛い。 「むっ、」 「蒼」 「っ！」 カタカタ震えながら龍介さんのスボンへ伸ばした手を掴まれ、一際低い声で呼ばれる。やっぱり…許してもらえない。龍介さんは、ここまでやれば許しくてくれる、という事はない。言わんとしてる事は分かってる。でも抵抗感が強い。しかし、このままでは辛すぎる。…。意を決したように龍介さんを見あげる。 「ふっ、龍介さん、…の、咥え…させてください…っ…！」 「…あーあ、もう、全然だめ。」 ギリリリッ 「あっうぁっっはっ！ご、ごめっ…なさいっっ！うっふうっっ…！！あっやめっ！」 罰とでも言うように、龍介さんは手元のリモコンの出力を上げる。思わず蹲ると、ギッと前髪を掴まれ無理矢理顔を上げさせられる。もう我慢の限界で、涙が溢れて漏れる。 「ははは、その煽り方、ずるいな。顔、真っ赤だし、涙でぐちゃぐちゃ。これはまだまだ仕置きしないとだな。」