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「り、龍介さん、やめっ…だっ!」
ぽたりぽたりと水滴が落ちるが、その感覚を感じる暇もない。後頭部を掴まれたまま、ドタドタと無理矢理歩かせられる。向かっているのは、寝室ー…。
嫌な予感しかしない。流されちゃいけない。もう、会社も辞めるんだ。もう何もない。
「龍介さん!やめてくださいっ!」
「はは、なんで?」
「ぶっっわっ……!」
ドンっとベッドに押し倒された。
「もう、やめてくださいって!俺、龍介さんとこんな事もうしたくないです!!」
「ふーん…」
「俺っ、会社も辞めるので…っ!大体、変ですよ!」
「へー……」
「もっ、こんな事なら、帰りますっ!退けてくださいっ!」
「んー…」
龍介さんは俺の言葉を聞いているのか何なのか、興味なさげなな相槌をうちながらのしかかってくる。俺は堪らずぐっと龍介さんを押すが、びくともしない。
「い、いやですっ!!もうっ…うっ、…こんな事やられ続けて、龍介さんの事が嫌いになりそうです。だから、もう、辞めてください…。」
「…」
「このまま、曖昧でも…、お互いに嫌悪感もない状態で、お別れしたいです……。」
「あそ。」
え?
先ほどより更に軽い相槌に思わず龍介さんを見上げていた。
「それが、蒼の本心なんだ。じゃぁ、俺の本心を教えようか?」
本心?正直、聞くのが怖くい。なんともいえず固まる。
「俺は蒼を好き。とかじゃない。」
「え?」
戸惑って目を泳がせてしまう。そうなの?遊びだろうとは思っていたけど、それはどこか曖昧だった。いや、でも今それを言うの?口に出してハッキリと言われると、なら違う人相手にして欲しいとかすかな怒りが湧く。とにかく、じゃぁ、やめてもらえるのだろうか?いや、そもそも、もしかして嫌がらせだったのだろうか?
ぐるぐると思考が周る。頭上で龍介さんが軽く笑う。俺の両手を上から抑え、見下ろす龍介さんは口の端を上げニヤリと笑っていた。そのまま押さえ込まれて、キスをされた。また…なんで?
「はは。自分でも意味わかんねーから。きっと蒼も分かんねーだろうけど。短絡的に言うと好き。だけど、これはそんな軽い言葉では良い表せない。もっと、深くて複雑で。」
龍介さんの鼻筋と俺の鼻筋が合わさり、そのままし近距離で尚も続いた。話。近すぎて、龍介さんの顔が見えない。
「混ざり合って二度と離れなくなりたい、すべてを俺で埋め尽くしたい。その為なら、バースも常識も全部ねじ伏せる。」
なんだそれ。少し顔を上げた、真剣な顔をした龍介さんと目が合う。
「…っ、そんなの…、普通じゃないです。」
「…はっ。もうなんでもいい。どうにもならないだろ?」
「…」
俺の言葉を笑い言う龍介さん。好き…?正直、龍介さんの言う事は分からない。理解し難い。
「ふっ、大丈夫。軽い気持ちじゃないし、すっごい大事にするから。な?」
そう言って、愛おしげに頬を撫でられる。俺はもうなにもいえなかった。
だってそんなの……余りにも歪んでる。
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「あ゛っ…うぅ゛っっ…ふうっあぅっっっっ……!」
あれからどれくらい経った?もうずっとこんな事ばかりだ。
俺は真っ暗な龍介さんの寝室で、ベッド脇に転がっていた。手は後ろ手に縛られている。
ガチャッ
「!?」
「あーお、ただいま。」
ドアからは口の端を上げて笑う龍介さんが顔をだした。しかし、俺がベッドに居ない事に気づき、あれ?っと軽く首を傾げている。
「此処いたのか。もーさ、居ないと焦るじゃん。なに?どした?ベッドから落ちた?ははっ、そんなに良かった?」
ベッド脇の俺を見つけるとかがみ込み、そう言って薄く笑う。俺の醜態に上機嫌の様子で俺の拘束を解いていく。
「俺はさ、すげー疲れたわ、仕事。楽しくないのにニコニコ知らねー奴と話してさ。ははっ。」
そういって、今度は身体を触られる。俺はふるふると、俺の身体を触る龍介さんの腕を掴み止めながら縋った。
「う゛ぁっっ!りゅっすけっさんっっ!……ふっ…とめ、て…!!」
「ははっ。ぐちゃぐちゃ。いっぱい泣いた?どれくらい気持ちよかった?」
「…ふぅっっ!」
「あお、聞いてんだけど?」
答えたくなくて、黙るとグッと胸を押される。
ブンッ
俺の乳首には、玩具がつけられている。押し付けられると、その振動で脳味噌が揺すぶられる。
「ふぁっっっ!…………っっっ!」
俺は硬直した後、柔くびくりっびくりっと身体を波立たせた。俺の反応をみて、龍介さんの唇がニィッと笑うのが見えた。
「イッた?」
「…………っっ!」
コクコクコクコクッッ
と俺はギュッと目を瞑り、必死で肯定の意を表して縦に振る。だって、龍介さんの手はまだ俺の胸から離れてなくて未だ押してくる。
「そっ。良かったじゃん。」
龍介さんが満足げに言い、その手が緩んだ。しかし解放されると思ったのも束の間、龍介さんは仰向けで丸まる俺の肩を床に固定する様に押し付けてくる。
「え?りゅっ……!?っっ!」
「最初から、気持ちい時はちゃんと言わないとだからな?素直に言わないと、仕置きだから。こんなふうにな。」
きっと最初の問いかけに答えなかった事を咎められているのだろう。そのまま再度胸の玩具をグッと押され、無理矢理龍介さんの膝が俺の足の間に割り込んでくる。
「ふぁっっ!!あ゛あ゛あ゛ぁぁぁーーーっっ!!」
そのままぐりぐりと股間を押しつぶされる。下にも数個玩具をつけられてるので、振動が一気に襲ってくる。達してガクガクと震えるているのか、玩具の振動なのか、それすら分からなくてなる程だった。
「はは。顔真っ赤で、すっげー震えるな?力んじゃってるし。もっと、素直になる?」
再度コクコクと必死で頷くと、言葉で言えと更に玩具を押しつけられた。
「ぁっふぅっっ!気持ちぃぃ……ですっ!あたまっっ…っ!ト、ン………じゃいそっっっなくらいっっっ!!あ゛あ゛っっ!きもちいいっっ!やぅっっ!きもちっっっ!!」
「はははっ。可愛すぎ。最高っ。」
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