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第26話 マオと発情期2*
発情期のΩを目のあたりにするのはこれが初めてで、こんなわけがわからない状態で手を出してしまっていいのかと逡巡しながら、けれどとても辛そうにしているマオが可哀想でどうにかしてあげたいとも思う。
「もっと、触っていいの?」
尋ねるとマオは余裕がなさそうにこくこくと細かく頷く。
俺はベッドに乗り上げるとマオに覆いかぶさり、唇を塞いだ。舌を差し入れると、マオの口内も掬いとった舌も溶けそうなくらい熱い。
口づけながら立ちあがったマオのものに片手で触れて刺激を与えると、通常よりも敏感になっているそこは数回手のひらを往復するだけで育ちきり、弾けた。
下でくぐもった声を洩らしながら呼吸を荒げるマオを一旦開放する。
唇が湿った音をたてて離れた。白い肌を淡く染めて、睫毛を濡らしたマオがうっとりと惚けた表情でこちらを見上げてきて、その色っぽさに自然と喉が鳴る。
指先を滑らせ、やわらかな腹に散った白濁をすっと拭えば、それさえも快感ととらえるのかマオの背中が弓形にしなった。
「あ……チ、アキも」
「ん?」
「服、ぬいで」
制服の袖を引っぱられながらマオに求められて、俺は濡れていない方の手でマオの頬をひと撫ですると、シャツのボタンをはずしにかかる。
上を脱ぐとさらになかに着込んでいたインナー、スラックスと下着もベッドの下に放りマオへと向きなおった。
「これでいい?」
首を傾げると、マオは熱に浮かされたような目で俺の上半身を見つめると何度も頷く。
「にゃんにゃんも、コレ脱がすよ」
そう言ってマオの許可を得ると上衣に手をかけた。
お互いになにも身につけていない状態になると、マオが両手を伸ばして俺の首に抱きついてくる。
背中から布団にダイブしながらそれを受けとめると、マオの後頭部をそっと撫でてやる。
肌と肌がくっついて、触れたところからじんわりと体温が伝わってきた。ドクドクと忙しなく脈打つ鼓動はどちらのものか。
どちらからともなく唇を触れあわせ息つぎをする間もなく口づけを交わしていると、マオが堪らないといったような切ない表情をして、痛いくらいに反応した俺のものに指を這わせてきた。
何度も手のひらで擦られて息を飲んでいると、唇を離したマオがくしゃりと泣きそうに顔を歪める。
「チアキ……これ、ほし……い」
「っ」
俺の腰に乗りあげてきたマオが、やわらかな双丘の間に俺のものを擦りつけて小さく喘ぎを洩らす。
「……っん、ぁ」
濡れそぼったそこがくちゅりと卑猥な音を響かせたて、それにくらりと目眩がした。すぐにでも突き入れたい衝動をなんとか抑えこみ、体を離す。
「あ」
不満げな声が聞こえたけれど、構わず口を開く。
「いいよ。にゃんにゃんの欲しいものあげる。けどいきなりは無理だから、ちゃんと慣らそうね」
「……っや、まてない」
泣きそうな顔でふるふると首を横に振るマオの窄まりに、指先をゆっくりと沈める。
「あっ」
「マオ。いい子にしてて」
名前を呼んで諭すと、ぐずっていたマオが大人しくなりこちらに身を預けてくる。それを褒めるように額に口づけてから、ゆっくりと指を動かしてマオの内側をかき混ぜた。
「あっ、あ……っ」
「奥からトロッとしたものが溢れてきた。ほら、聴こえる?」
教えるためにわざとくちゅくちゅと音がたつように指を回すと、マオの腰がもどかしそうに揺れる。
発情期のときは普段よりも雄を迎え入れようという働きが強くなるためか、指を二本に増やしてもマオの中は容易く受け入れてくれた。やわらかくて、吸いつくように奥へ引きこもうとしてくるそこへ、もう一本指を沈める。
三本の指をバラバラに動かしてマオの内壁を広げ、出たり入ったりを繰り返しているとマオはびくびくと体を震わせて再度熱を放つ。
達したことで収縮する内壁が指をきゅうきゅうと締めつけてきた。
「………っン」
指を引き抜くと、サイドテーブルに手を突っ込みゴムを探す。手の感覚だけで目当てのもの見つけだすと歯で挟んで開封し、取り出したものを自分のものに被せる。
早く早くと急かしてくるマオを宥めながらベッドに仰向けに寝かせると、太腿を押し上げてひくひくと物欲しそうに収縮するそこに先端を押しつけた。
「にゃんにゃん、入れるよ」
「っふ」
「……ん、……」
慎重に腰を押し進めて、じわじわとマオの中へ埋めこんでいく。締めつけはあるものの潤みきったそこは大きな抵抗もなく俺のものを飲みこんだ。
「ン、あ……、ん」
マオはきゅっと眉を寄せて圧迫感に堪えるように首を左右に振ると、その小さな唇から甘い声を溢す。
「熱……い」
「にゃんにゃんの中もすごく、熱いよ」
「は、チアキ……っ」
根本まで収めきるとマオの腰を掴んで小刻みに突いてやる。濡れそぼったマオの中は滑りがよく、スムーズに出入りができた。段々ストロークを速めていくとマオは人差し指を噛みながら、悶えるように体をくねらせる。
「ンんぅ、ん」
「にゃんにゃん……気持ちいい?」
「んっ、ん……っ!」
さっきからマオの反応がいいところを先端で何度も押し潰すと、可愛らしい喘ぎを溢しながらマオが達する。
「や……っぁ」
マオがイッたあとで俺もゴムの中へ吐きだすと、埋めていたものを引き抜いてゴムをつけ替えた。それから胡座をかいてから、脇の下に手を入れてマオを持ちあげる。
「……?」
「上に乗って?」
「……っ」
耳の奥に吹きこむように囁くと、マオは困惑した表情を見せながらも俺の上にそっと腰を落とした。
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