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番外編 日曜日の朝*
*シズクといちゃいちゃ
花のような甘い香りがして手もとを探ると、指にさらりとした柔らかいものが絡まる。
「……ん……?」
瞼を持ち上げて正体を確認すれば、すぐ側で眠るシズクの肩からこぼれた髪だった。そういえば昨日、シズクのところに泊まりにきていたのだっけ。
伏せられた、髪と同じプラチナブロンドの睫毛。穏やかな表情でまだ夢の中にいるシズクの髪をそっと撫でる。
普段の凛として意志の強そうな瞳を瞼の奥に隠したシズクの寝顔は、どこかあどけない。
うっかり見蕩れていると、それまで閉じていた瞼がふるりと震えて、ゆっくりと持ちあがる。ぼんやりとした寝ぼけ眼が俺の姿を映して、揺れた。
「……おはよう、ございます。チアキさま」
素肌にかけぶとんを被っただけのシズクが、掠れた声でふんわりと微笑みかけてくる。無防備な笑顔に、心臓発作でも起きそうな勢いで胸のときめきが止まらない。
気がつけば、丸みがあってやわらかそうな頬に手が伸びていた。
おはよう、とつぶやいてからその形のよい小さな唇を塞ぐと、うっとりとした様子でシズクが目を閉じて身を任せてくる。
舌を掬いとり吸いあげると、擦りあわせ、絡めあう。
「っ……んぅ……ン」
たどたどしく応えてくれるシズクに、余計に気持ちを煽られる。
しばらくシズクの口内を堪能したあと、口の端から溢れたどちらのものともつかない唾液を舐めとると唇を離す。
「はぁ……」
呼吸を乱しながら蕩けた顔でこちらを見上げてくるシズクに、体の芯が熱くなる。そっとシズクのすべらかな腹を撫でてその下へ手を滑らせると、同じようにゆるく反応したものに触れた。
「……っぁ」
指先で撫でると、シズクがピクリと体を跳ねさせる。
俺はそこへそっと自分の熱を押しつけると、腰を揺らした。腰から下に、じいいんと甘いうずきが広がる。
「まだ、起きるには時間が少し早いけど」
「ひぁ……」
ゆるゆると刺激を与えていると、シズクのものも反応して熱くなっていく。
「もう少し寝てる?」
「っん」
「それとも、昨日の続き……する?」
耳元に息を吹きこむように囁いたあと、シズクのしなやかな体を腕に抱きこんだ。ほんのりと頬を火照らせたシズクがとろりと熱で潤んだ瞳をこちらに向けてくる。
「ぁ……、チアキさま……」
俺の名前をつぶやいて、恥ずかしそうに瞼を伏せると、シズクは控えめに脚を俺の脚へと絡みつけてきた。シズクを纏う花の香りがより濃いものになる。
それをシズクの返事と受け取った俺は上体を起こしてふとんを剥ぐと、シズクをシーツの上に仰向けに寝かせ、白くやわらかな太腿を両手で押し上げた。
「……あっ」
数時間前まで俺のものを受け入れていたシズクの可憐な場所が、露になる。俺の視線に晒されてヒクリとひくつくそこを熱っぽく見つめながらシズクに声をかけた。
「シズク。こう、持っててくれる?」
支えていた場所を代わりに持つようにお願いすると、シズクの手がそろそろと自身の太腿を持つ。恥ずかしそうに揺れる瞳と、頼りなく下げられた眉が堪らなくかわいい。
「ここ、少し赤くなってるね。昨日いっぱいしたからかな。痛くない?」
問いかけにシズクが瞳を潤ませながらふるふると首を横に振る。
「へいき、です」
熟れたそこにそっと触れて、指先にほんのりと力をいれると、ほとんど抵抗なく沈んでいく。ちゅぷぷ、と音をたてながら指が飲みこまれた。
「ぁっ……」
「まだ中やわらかいね。とろとろしてる……」
きゅん、きゅん……とおいしそうに指を食むそこは、動かすたびにくちゅくちゅ音が鳴るほど潤っていて、この分だと然程解さずともすぐにでも繋がれそうだ。
「シズク……」
指を抜いてシズクの上に覆い被さる。高ぶったものを先ほど指を入れていた場所に宛がい、慎重に身を沈めた。やわらかなシズクの粘膜が俺のものを口いっぱいに広げて飲みこむ。
「んっ……ふぁ、ぁ、あっ」
「……ん」
根元までぴったりと埋めこむと、シズクのなかがピクピクと震えながら俺のものを食む。昨夜散々内側を暴いたものの存在を覚えているのだろうか、歓迎するように蠢いている。
シズクの細い腰を両手で掴むと腰を前後に動かす。熱く硬くなったものがとろとろに蕩けたシズクのなかを擦りあげた。
「ん、あ……っん」
「シズク、シズク……」
「あ……あ、チアキ、さま……っ」
「シズクのなかすごく気持ちいい。シズクも、気持ちい……?」
突き上げるたびに震えて可愛らしい声をあげるシズクに問いかける。
それにシズクは顔を真っ赤にしてこくこくと頷くと、首に手を回してしがみついてきた。
「ん、ん……っ」
俺は甘いシズクのなかを堪能しながら、白い肌のうえにぽつりと色づく薄桃色の尖りを口に含んだ。ころころと舌の上で転がして、ちゅうっと吸いあげる。
「ひう……あっ」
「シズクのここ……かわい」
空いていた片方を指先で弄りながら、口のなかのものを舌で押し潰す。ちゅっ、ちゅっとリップ音をたてながら軽く吸うとシズクの内壁がきゅうっと俺を締めつけてくる。
「ん……こうされるの好き?」
突きながら、胸の先をちろちろと舐める。
「ひゃぁ……」
シズクはどこもかしこも甘い気がする。なにもでないそこを丹念に舐めて溶かして、吸った。
「あ……あ……っ」
奥に埋めこんだまま、左、右、左と小さな粒を交互に口に含んで腰をゆっくりとグラインドさせると、シズクの中心が弾けて腹のあいだに白濁が飛び散った。びくびくと震えるシズクの腰を押さえたまま、くちゃくちゃとシズクのなかをかき混ぜる。
「……っや、まって……っ、やぁ!」
きつい締めつけに俺もシズクのなかに熱を吐き出した。吐き出されたものにシズクの眉がきゅっと寄せられて、気持ち良さそうな吐息がこぼされる。
俺は己のものを抜くと、シズクを抱きしめた。呼吸を調えているシズクの頬に唇を押しつけてから頬を擦りつける。すべすべのほっぺが気持ちいい。
「……チアキ様……」
「ん?」
「しばらく、このままがいいです」
甘えるように抱きつかれて、その可愛さについにやけてしまう。幸せすぎる。
「いいよ。かわいいシズク」
「……っ」
思わず本音を口にするとシズクは体を硬直させて、顔を真っ赤にする。その様子が本当に可愛い。
「チアキ様すきです」
「うん。俺もシズクのことが大好きだよ」
「っ、私も大好きです」
「じゃあ一緒だね」
「……はい」
どちらでも嬉しいけど、わざわざ言い直してくれるシズクに愛を感じる。こんな風に俺のために一生懸命になってくれる存在が愛しくて、ずっと大事にしたいと改めて思った。
おわり
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