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if番外編 ハーレムを築けなかったら5*

5.かわいいひと  身体の位置を入れ替えて元毅の身体を組み敷くと、さっき僅かな時間だけ触れていたそこを塞ぐ。  角度を変えながら何度か吸いついて舌を差しこんだ。奥で縮こまっていた元毅のものを掬い絡みとると、繋いでいた手をきつく握りしめられた。  苦しげに熱のこもった吐息を溢しながら、元毅が閉じた目蓋にぎゅうっと力をこめる。 「……っんぅ……ふ、ん」  この粘膜を擦りあわせる行為にひどく心が満たされた。口から、蕩けそうだと思った。  そっと唇を離すと、名残惜しいとばかりに俺と元毅の舌を繋ぐように糸が伸びてぷつりと途切れる。 「元毅。さっきのあれ、どういう意味?」  実はずっと気になっていたこと。  そのことを問いかけると、とろりと瞳を蕩けさせていた元毅がかすかに首を傾げた。 「さ、っき……?」  掠れた声がかわいい。幼馴染みがこんなにかわいい表情をするなんて知らなかった。  普段の澄まし顔からは想像もできないくらい、俺と肌や粘膜を触れあわせて、感じて、なにも考えられなくなってる。  もっと溶かして頭のなかを俺でいっぱいにしてしまいたい。そしたらもっと甘やかしてドロドロにするのに。 「もっと早く、って言ったやつ」  耳の奥に吹きこむように囁く。  俺が元毅のことを好きだという話をしたとき、もっと早く言えと怒られた。あのときの言葉の意味にひどく興味があった。  元毅の顎に口づけながら教えて欲しいとお願いすると、元毅はしばらく押し黙ったあと渋々といった様子で口を開いた。 「…………嫌、だったからだよ」 「なにが?」 「お前がこの学園に、入るのも。それについていってお前がオメガと仲良くなるのを近くで見ないといけないのも、ぜんぶ」 「!」  幼馴染みの意外な本音に目を瞠る。同時に胸がひどく高鳴った。 「なんで」  もっと核心的な言葉が聞きたくて深くを尋ねると、元毅は「言いたくない」と一言告げてぎゅっと唇を一文字に結んだ。  むっつりと顰めっつらで外方を向く元毅に、俺はガツンと硬いもので頭を殴られたような衝撃を受ける。  元毅と指を絡めるように繋いでいた手の表面にぴりぴりとした痺れのようなものが走った。  俺が嫁候補を捜すために大噛学園に入ったことも、そこで俺が自分のオメガを見つけて仲良くなる様子を見るのが嫌だって――――。  それってどう考えても俺の都合のいいようにしか考えられない。  勝手に導きだした答えに頬がじわじわと熱を帯びる。  前の開かれたシャツの隙間から手のひらを差しこんで、その肌の感触と体温を確かめた。  脇腹を撫でてからそのまま上へと滑らせて、指に触れた小さく尖ったそこの輪郭をなぞる。 「……っ、まさかお前が、嫁にいくっていったのを本気で受けとってるなんて、おもわなかった」  ぴくりと身体を揺らした元毅が、声を震わせながらそんなことを洩らした。 「なに。元毅は本気じゃなかったわけ?」  俺は元毅が嫁にきてくれるって言ってくれて、その手があったってすごくしっくりきたのに。あれは冗談だったのか?  まさか、俺を慰めることが目的で言っただけだった……?  ついムッとして手もとに力がこもると、元毅が小さく息を詰めた。 「っい、た。……あんなん、百パーセント本気のわけないだろ」 「じゃあ何パーセント?」 「っうるせー……もう、しゃべんな」  あと痛いと訴えられて、赤くなったそこに気づく。ぷつりと立った小さな元毅のものがかわいそうになって、労るように舐めて口のなかに含んだ。 「……んっ」  気のせいかもしれないけどなんだか甘く感じて、飴玉を転がすように舌を動かす。触れていなかった反対側も指で摘まんで擦り合わせた。  それから空いていた手で元毅のスラックスの前をくつろげる。  下着のゴムを潜り抜けてなかのものに直接触れると、びくりと元毅の身体が大きく反応した。 「……あっ、ばか……」  湯気がたちそうなほど熱く湿気のこもったそこは、俺と触れあったことで元毅が感じてくれていたことを教えてくれる。濡れたそこを手のひらで包みこんで揉みしだく。 「ン、んっ……ぁ」  途端元毅の口からかわいらしい囀りが聴こえて息があがる。  

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