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第18話
初めて見た海は、一葉をワクワクさせた。写真や映像でしか見たことのないものが、自分の目の前にある。海は、写真よりももっと美しく、映像よりも動的で鼓動を感じた。
太陽の光が眩くも、海の水面に反射してガラスのようだった。暑いが、そんなことは全く気にならないほど、一葉は珍しく興奮していた。その様子は理玖と奏矢にも伝わっていたらしく、二人で微笑ましく一葉を見守っていた。
「ねぇねぇ、海に足つけていい?」
二人に確認をとる一葉は、親に欲しいものをねだる子供のようだった。二人はおかしくなって笑う。一葉だけは理由がわからず、不思議に思った。
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