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第7話

ディーンはベッドの右端に横になると「ホレイショ、おやすみ」と言って数分後には眠りに落ちた。 ホレイショも「ああ、おやすみ」と返したが、ディーンの眠る美しい横顔が瞼の裏にチラついて中々眠れない。 その内、喉の乾きを感じてサイドテーブルに置いてあるペットボトルの水を飲もうかと身体を起こした。 その時、今まですやすやと寝息を立てていたディーンが「ホレイショ!」叫び、ホレイショの腰にしがみついてきた。 「……ディーン? 起きてたのか?」 ディーンがブルブルと首を左右に振ると「寝てた…ホレイショ、どこ行くんだよっ!?」とホレイショにより一層しがみつく。 ホレイショがやさしくディーンの髪を撫でる。 「俺は何処にも行かない。 ただ水を飲もうとしただけだ」 「何処にも行くなよ!」 「行かないよ。 ほら、顔を上げてみろ」 ディーンが顔を上げる。 サイドテーブルのランプの灯りを受けたディーンは、泣きべそをかいたような顔をしている。 普段のディーンは美しさが際立っているので気付かない方が多いが、子供っぽい顔をよくするとホレイショは思う。 そしてそんなディーンが愛らしいと。 ホレイショがペットボトルを振ってみせる。 「ほら、本当だっただろ?」 「……ん」 ディーンがバツが悪そうに俯くと「俺も飲みたい」と呟く。 「ああ、ほら飲みなさい」 ホレイショがキャップを取ってディーンにペットボトルを渡そうとすると、ディーンがか細い声で「……ホレイショに飲ませて欲しい…」と言った。 ホレイショはその時、実感した。 ディーンは自分が助けてからまだ1日も経っていないことに。 記憶を失う程酷い目に遭って、やっと安心出来る場所に来れた。 自分を庇護してくれる信頼出来る人間に甘えたいと思うのは当然だ、と。 ホレイショはしがみつくディーンのおでこにキスを落とし、「じゃあベッドボードに凭れて」と言うと、ディーンは素直にホレイショから離れ、ベッドボードに凭れ掛かる。 ホレイショがディーンの身体に左腕を回し、引き寄せ、顔を固定する。 そして少しの水を口に含み、ディーンの小さく開いた唇に唇を重ねる。 ホレイショの口からディーンの口に水が移り、ディーンはコクコクと水を飲んでゆく。 「……美味い……」 唇の重なる距離でディーンがうっとりと言う。 ホレイショは黙ってまた水を口に含む。 そしてまたディーンに口移しで水を飲ませる。 そして、また。 何回繰り返しただろうか、ディーンが「……気持ち良い……」と呟く。 「そんなに美味い水だったか?」と囁くホレイショを、ディーンは夢見るような目付きで見ている。 繰り返し唇を重ね、水を飲んだせいで赤く染まった唇が、「…水はもういらない…ホレイショ…」と言うディーンの言葉を最後まで待たずに、ホレイショがまた唇を重ねた。 「…あっ…は…ふ…っ…」 チュッチュッとわざとリップ音を立ててホレイショがディーンの唇にキスを落とす。 その度にディーンの少しぷっくりした形の良い唇から甘い吐息が漏れる。 ホレイショがわざと音を立てるのは『キスをしている』とディーンに自覚させる為だ。 強制では無く、『して欲しいから、してもらっている』と気付かせなければ、監禁の恐怖が蘇るかもしれない。 ディーンは今、ベッドボードに凭れて座るホレイショに跨りホレイショの首に腕を回している。 そんなディーンの腰をホレイショは支えている。 ディーンの身体は美しいS字の曲線を描いている。 今はホレイショが買ってやったパジャマを着ているが、ディーンは裸になると驚く程腰が細いのだ。 「…ん…気持ちい…もっと…ぉ…」 無邪気にキスを強請るディーンに、ホレイショの心の中でため息をつく。 舌を捩り込みたい衝動を、どんなに我慢していると思っているのか。 それどころかこの美しい肉体を蹂躙したい程なのに。 そして1時間もしただろうか、ディーンがもぞもぞと足を動かした。 「ディーン、どうした?」 ディーンはベッドサイドの灯りだけでも分かる程、真っ赤になって言った。 「……た、勃っちゃった…かも…」 「かも? まだ麻酔が効いてるのか?」 心配になって真剣に訊くホレイショにディーンが抱きつく。 「…た、勃ったんだよっ…! ホレイショの馬鹿っ!」 ホレイショがフフっと笑うとディーンの髪を梳きながら言う。 「それなら出せばいい」 「…でもっ…トイレじゃやだし…ひ、一人もやだっ…」 「はいはい王子様」 ホレイショがディーンの腰をがっちりと掴み、自分の膝の上からシーツに寝かせる。 「ディーン。 俺とキスしながら俺の手で出すのはどうだ?」 「……ホント……?」 上目遣いのディーンにホレイショは何とかポーカーフェイスを保つ。 そして返事の代わりにキスをする。 「…んっ…ホレイショ…」 ディーンの甘ったるい声。 ホレイショがキスをしながらディーンの下着を脱がす。 ディーン自身がプルンと勃ち上がって顔を出す。 ディーンの容姿からすれば男女問わず遊びたい放題だろうが、ディーンの自身も胸の突起もピンク色でかわいらしい。 金髪の茂みも検査の為に剃られていて何も無い。 ホレイショが少し強めに雄を握る。 「…あっ…いいっ…扱いてっ…ホレイショ…」 ディーンの腰が揺れる。 ホレイショはディーンがペニスを他人の自分に触れられてもパニックを起こさなかったことを確認すると、本格的に手淫を始める。 ディーンは直ぐに喘ぎ始めた。 「…んあっ…もっとぉ…」 「気持ち良いか?」 「…んっ…気持ち、いい…して…アアッ…!」 ホレイショはディーンが好きなだけ喘げるように、タイミングを見計らい、唇だけでは無く、耳元や首筋にもキスをする。 ディーンのベルベットのような目尻が赤く染まる。 それでもホレイショは理性を総動員して、ディーンの茎だけを愛撫した。 何故ならディーンは拘束されていた時、尿道には微電流が流れるバイブを入れられ、カリと根元と睾丸を結束バンド式の革紐で縛り上げられていた。 勿論、アナルにもぎちぎちに膨らまされたバイブが唸っていた。 犯人はディーンを『休ませている』状態でこれなのだ。 レイプされている時はどんなに酷い目に遭ったか証拠品からも分かる。 既にホレイショの手はディーン自身から溢れる蜜で濡れ、寝室にぐちゅぐちゅと卑猥な音が響く。 「…ああ…んっ…ホレイショ…出るぅ…イきたい…っ…」 「イけばいい。ほら」 ホレイショが五本の指を巧みに使いディーンを追い込んでいく。 「…イくぅ…!出る…アアッ!…ホレイショ…キス…キスして…!」 ホレイショがディーンの唇を塞ぐと同時にディーンは爆ぜた。

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