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「……やっ、な、何これっ。は、外してっっ !!」
課長の手首に嵌 めたそれは、ピンク色をしたフェイクファーの玩具の手錠だ。
可愛く淫らなウサギさんには、よくお似合いですよ――?
「……や、やっっ!」
抵抗でききない課長の股間をやんわりと触ると、その場所はこれから起こる情事を期待していた。
「やじゃないでしょ? 逢坂課長。もうこんなになってますよ?」
玄関先に課長を転がして、俺は卑らしくその場所を揉みしだく。
「――ふっ、ふぁーんっ!」
横倒しに転がされた課長は俺の手を挟み込むように両足を閉じ、身をよじって甘い声を漏らした。そのまま小柄な身体を横抱きに抱き抱え、寝室へと向かう。
(――どさっ)
無防備なウサギは簡単にベッドの上を転がった。茶色の革靴も履いたまま。グレイのスーツは妖しく着崩れている。
「――やっ、長谷部君っっ! ゆ、許してっっ !!」
課長の口から咄嗟に出た台詞に思わず苦笑う。
課長は嘘吐きですね。ホントは期待してるんでしょ?
すっかり勃 ち上がったそこがそれを物語ってますよ――?
俺は課長を俯 せへと転がして、ゆっくりと着衣を剥 がして行った。
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