26 / 1020
第26話 GINGER ALE(3)
涼矢は、ペニスを握る和樹の手を軽く払って、上半身を起こしたかと思うと、和樹を組み伏せた。膝のところでひっかかっていた和樹の下着を完全に取り去る。
「一人暮らし、相当キツいんだな。和樹がそんなに素直になっちゃうなんてね。」涼矢は自分の指を唾液で濡らし、すぐさま和樹のアナルへと挿入した。「あ、ホントだ。するんと入った。」そのまま指で前立腺を刺激する。
「あ、あ、いっ……気持ちい、そこっ。」
ひとしきり和樹を喘がせる。「ローションどこ。」
「ベッド……下んとこ…。」
「いっぺん抜くね。」涼矢は指を抜いて、ベッドの下をのぞきこんだ。雑誌やダイレクトメール、果ては靴下やタオルやらが雑然と入り込んで、どれが何だか、よくわからない。「どれ?」
和樹はベッドの端までずるずると這うようにして移動し、ベッドの下に手を伸ばす。見なくてもありかがわかるようで、しばらく手をバタバタさせると、ローションボトルを探しあててきた。和樹はそれを無言で渡し、涼矢はそれを無言で受け取った。
「生。」
「えっ。」
「ゴムあるけど、生で挿れて。涼矢のこと、直接感じたいから。」
涼矢はローションを和樹と自分のペニスに注いだ。「和樹じゃないみたい。」
「なんで。」
「素直すぎる。」
「焦らしたり焦らされたりする余裕ねんだよ。」
「もう。」涼矢はペニスを和樹の中心部にあてた。「本当にもう挿れるよ?」
「ああ。」涼矢が和樹の中に入ってきた。「……あんっ。」
固くて、熱いものが、俺の内側をこじあけてくる。
数か月ぶりの熱。そう、この熱を、俺は待ってた。
あんなおもちゃとは全然違う。大きくて、熱くて、俺の中を埋め尽くす。
「あっ……んっ、涼、もっと、来てっ。」
「すげ。動いていい?」
「動いて。いっぱい。」和樹は涼矢の肌に爪がくいこむほど強くしがみつき、喘いだ。「あっ、涼、もっとっ……。」
「俺だって余裕ねえよ。ゆっくりしないと……すぐ……。」
「いいよ、出して、中で。」
「マジかよ。……イクぞ。」涼矢が和樹の奥をずんと突いて、そのまま放出した。
「んっ。」和樹は体の奥に熱い液を感じながら体をのけぞらせる。
体を引いて、ペニスを抜こうとする涼矢を和樹が引きとめた。「そのまま、いて。しばらくこうしてて。」
「和樹まだイッてないだろ。」
和樹は涼矢の両肩に腕をまわして、自分のほうに引き寄せた。「いいんだ。こうしてて。涼矢。好き。」
「VRじゃないよな?」涼矢は和樹に口づけた。
「リアルだっつの。妄想を上回った?」
「それはどうかな?」
「どんだけひどい妄想してんだよ。」
「妄想超えたいなら、手始めに、俺にアナルプラグ挿れさせて。」
「それが手始めかよ。いいけど。」
「え。」
「いいって言ってんの。挿れてみたいんだろ?」和樹の中で、涼矢のそこがまたぞろ復活してきた。「おまえ、また勃ってんぞ。」
「だって。」
「でも、俺はこっちのが好きだけどな。」
「え。」
「あんなもんより涼矢のチンコのほうが気持ちいい。勃つんならこのままもう一回突いてよ。俺、今、超中途半端なんだから。イカせろ。」
「煽り方に情緒がない。」
「そう言いながら腰振ってんの誰だよ。」
「俺。……和樹ん中、超気持ち良い。」
涼矢は和樹の中を何度も往復し、肉壁をこすりあげた。
和樹のそこはローションと精液で泡立ち、こすられるごとに卑猥な水音を立てた。涼矢は和樹の腰をしっかりホールドし、思い切り奥まで貫いた。
「あーっ、あっ、ダメ、もう、イクっ。」和樹が激しく喘いだ。
「大丈夫? そんなHな声出したら、隣の人にバレちゃうよ。」
「じゃ、口、塞いでよ。」和樹は涙目で訴えた。
「煽り過ぎ。」涼矢は体を倒し、和樹にキスをした。
「んっ、んっ。」キスをしながらも和樹は身悶える。涼矢は一瞬口を離し、「愛してるよ、和樹。」と囁いた。
それと同時に、和樹は体を弓なりにして射精し、涼矢もまた2度目の絶頂を迎えた。
ともだちにシェアしよう!