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四、脅迫したいな。④

「じゃあ仕事だと思って、あんたをイかせてみよっかな」 「……はあ」 別に男の体も女の体も興味ない。性欲だってない。 ただエロいことを全くしないのも、不完全なロボットみたいで嫌なので、ヤってるだけ。 快楽は俺の癒しにはならない。 だから吾妻に必死に誘惑されても、仕事以外はチンコが立たない。 花渡を襲っても、俺のちんこはまだ全く反応してはいない。 「俺の手に、あんたが白い液体を吐き出したら吾妻はどんな顔をするんだろう。――知りたくない?」 ニヤニヤと笑う俺に、ちょっと間を置いてから花渡は頷いた。 「悪くないですね。ではビジネスということで」 どっちかというと、抵抗してくれたり、好き好き演技してくれたり、もうちょっと俺に興味を持ってる反応をしてくれた方が俺も演技に身が入るんですが。 こう無反応だと逆に興味凭れ無さ過ぎてがっかりもう少し俺を上手に誘ってほしい。 「じゃあ、交渉成立ってことで」 ピッとネクタイを引っ張って外して、目隠しした。 そのまま両手を頭の上に片手で押さえつけて、覆いかぶさったまま右手をズボンの中へ入れた。 まだ柔らかいソレをぐにぐに刺激したが、一向に元気にならない。 触り方がダメなのか、実は緊張しているのか。男に全く興味ないのか。 なんだったら興奮するんだろう。 俺は、――カメラや照明を当てられた瞬間、イってしまいそうなほど元気になっちゃうんだけど。  俺の汚い欲望が、金になる瞬間が気持ちがいい。 服を上にぎゅっと上げて、両手に中途半端に絡ませたまま、次は胸を弄った。 「あの、――キスはやめてもらっていいですか?」 「ああ、分かる。キスはきついよね」 「はい――んんんっ」 嫌だと言われて、身動きできない花渡の唇を奪う。 薄く開いた唇の中を、舌で舐める。 歯を割り、歯の裏を舐め、唾液を送り付けると口の端からツツーっと垂れ落ちてきた。 「ふっぁっ」  舌で押し出そうとしている。 うるせえよ。抵抗してんじゃねえよ。 押さえつけて、飲み込ませて、蕩けさせようとして、深く舌を侵入させていたらとうとうガッチンと噛まれてしまった。 鉄臭い血の味が広がる中、俺の下着の中もいつの間にかはち切れんばかりに顔を上げている。 「っ下手くそですね」 「そう? でも花渡さんも、ここ反応してるじゃん」 ファスナーを下げ、太腿まで下着をずらす。 先端がしっとり濡れて、首を持ち上げようとしている芯が顔を出した。 それを血で温かくなった口の中に咥えると、中で大きくなるのが分かる。 頭を前後に大きく動かしながら、舌で先端を刺激する。 すると、腕で顔を隠して、花渡は小さく笑った。 「驚きました。男ってやはり生理現象なんですかね。快楽だけなら好きな相手じゃなくてもできるんですね」 わざとじゅぼっと音を立てていたのだが、止めて口から離した。 息は荒く、目元は赤く染まり、快楽に身体が火照っているのに。 「たまに考えるんですよ。なぜ、私はここに居るのか。何が欲しかったのか。自由、お金、将来の夢、恋人に操をたてるつもりだったのか」 クスクスと笑いだした綺麗な男に前に、なぜか下半身が縮んでいく。 「そんな萎える話、するなよ」 「ふふ。萎えるんですね」 「俺は演技でも喘がれた方が楽」 「そうですか。喘いであげましょうか」 綺麗に笑う癖に、雄臭さは隠さない。 最初から俺に支配される気はなさそうで、――俺を懐柔しようと計算しているのが手に取るように分かった。 「も一回キスしてもいい?」

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