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第31話 朝なのに

 甘い音。 「ンっ……」  朝なのに、やらしい声。  朝から、エッチな騎乗位セックス。 「あっ、ンっ」  なにもかもが初めて。誰かと付き合うのも、キスも、セックスも。もちろん、騎乗位だって、初めて。 「ン、んっ、保、さんっ」  奥深くまでなんて挿れられなくて、浅いところでくちゅくちゅ咥えてるから、もどかしくてたまらないのに、これ以上はどうしたらいいのかわからない。  すごくたどたどしい腰の動かし方。  これじゃ気持ち良くなれないのに。 「ん、ぁ、の、僕っ、わかんなっ……これ、でいい、ですか?」  ちっとも、なはずなのに。 「これ、で、保さん、気持ちイ?」  下手なのに。 「気持ち、イ……よ」 「ホ、ント?」  やばいくらいにさ、返事をする声が掠れるくらいに気持ちイイ。 「ホント」  浅いのに、たどたどしいのに、たまらない。 「っ、ぁンっ、嬉しい、っ」  なんか、すごいさ、騎乗位セックスって、妖艶に腰を使って、ペニスを中で扱くように緩急つけて、浅いところでカリ首だけ刺激して、今度はずっぷり奥まで嵌めて、そこからやらしく腰をくねるように、根元まで絞るように、そういう感じ。 「あっンっ……保、さんっ」  けど、この人のはそういうやらしい極上騎乗位、なんかじゃないのにね。全身真っ赤にして、一生懸命に腰を動かすこの人を見てるだけで、もうイきそう。 「あ、ぁっ……」  いつもは恥ずかしがりやの陥没乳首が今日はもうちゃんと勃ち上がっててさ。それを摘んであげたら、浅く半分くらいまで俺のを飲み込んだ孔が切なげに口を窄めた。きゅぅぅんって、絞るように中を狭くしてくれる。 「慶登は?」 「は、ぁっ、ン」  本当は訊かないでもわかってる。  慶登のピンクペニスがびしょ濡れだった。トロットロに濡れて、小さな鈴口からやらしく透明なカウパーが俺の腹の上に伝い零れ落ちるくらい。 「気持ちイイ?」  ピンと勃ち上がった慶登のペニス。動く度に揺れて。可愛いピンクがなんかエロすぎで。 「あっ……ン、ダメっ」  そのピンクペニスを掌で良い子って可愛がってあげると、孔がヒクついた。 「ダメっ」  朝だから、ダメ? 学校の先生が朝からこんなセックスしてるの、ダメ? 身体中に事後感出しまくってるくせに。あんなに求め合ったのに、まだ足りないとおかわり欲しがったら、ダメ? 「ン、っ」  慶登が俺の腹に胸に爪を立てる。痛くないし、赤い痕も残らない。引っ掻かれたけど、くすぐったい。まるで猫が何かおねだりするみたいに、小さくカリカリって引っ掻かれた。 「慶登?」 「僕、そんなされたら、奥に欲しく、なり、ます」  小さく引っ掻かれると、ちょっとだけゾクゾクって。 「ここ、奥の欲しい、けど、そしたら、保さんの、背中、また引っ掻いちゃうから」  沸騰、するかと思った。 「わっ、ぁっ……あぁぁぁぁっ!」  衝動的にこの人の細い腰を掴んで、下から腰使って突き上げた。ズクリと奥深くまでこの人の中に俺を捻じ込んでた。  この人が真っ赤になりながら、白い肌を快感のピンク色に染めながら、後ろに手を伸ばして、まだ半分くらいしか挿ってない俺のを撫でるから。撫でて、咥え込んだ孔をきゅぅぅぅんって、また物欲しそうに締め付けるから。カリカリ引っ掻かれた腹のところから、何かが沸騰して、熱くて、眩暈がした。  ゾクゾクが、ちょっとどころじゃない。 「ぁ、あっ、ンっ、ぁ、僕っ」 「っ」 「っ、ク、ぅンっ……イっちゃった」  たまらなく、興奮した。  この人のたどたどしい騎乗位セックスに、どうしようもなくそそられた。そそられて、腕の中に閉じ込めて抱きたくなって、身体を起こすと、また中を別の角度で抉じ開ける。  慶登が甘い声で啼きながら、白を吐き出したばっかの鈴口からカウパー混じりのミルクをまた零した。 「あっ……ン」  組み敷かれて、身体全部で甘えてくる。腕にしがみついて、あどけない額を擦り付けながら、孔がしゃぶりつくんだ。たまらなく、気持ち良くしてくれる。 「ごめん。ゴム、まだしてないから、外に出すけど」 「あっ……」  学校の先生なのにね。保健、って大事でしょ? 「このまま、いさせて」  ダメだけど。でも、ここに挿れてたい。 「ん、いい、です。僕も、して、欲しいから。でも……これ、好き、なので」  腕にしがみついていた白い指を離して、今度はシーツをぎゅっと掴んだ。 「また、保さんの背中を、引っ掻い、ちゃいそうなんです」  朝なのに、肌がしっとり濡れるほどのセックスに浸ってる。 「ぁ、あっ、やだ、まだ動いちゃっ……く……ンっ……ダメ、そこ、んんっ」  汁だくセックスに溺れてる。ゆっくり、慶登の奥までペニスで抉じ開けて。 「あぁぁっ……ン」  亀頭も、カリ首のくびれた感じも、竿の太さもわかるように、慶登の中が覚えるように、ゆっくり抜いて。 「くぅ……ン」  ゆっくり貫いて。 「はぁっ……ぁ、ン」  ゆっくり。 「ン、ぁ、保、さん」  ゆっくり、慶登の中にしゃぶりつかれて。 「あぁっ! っ、ン」 「っ」  たまらなく気持ち良くて。 「ご、め、なさい。僕」 「引っ掻いていいよ。俺も、それ」 「あっ、あっ……っ、ン」  止まらなくなる。 「ン、あっ、はぁっン、んっ」 「慶登に引っ掻かれるの、気持ちイイから」 「あ、あぁっ」  だから、もっと奥深くに捻じ込んだ。狭い奥を抉じ開けて、貫いて、押し付けて。 「あ、ぁっ」 「っ、慶、登」 「あ、ダメ、僕っ、イっ」 「っ」  君の中で、蕩けそう。 「ぁ、あぁぁぁぁっ」  蕩けたいけど、慶登の中から抜け出して、その白い腹の上で果てた。 「っ、んっ……保さんの、熱い」 「っ」  朝なのに。ホント。 「ン、いっぱい、保、さん」  朝とは思えないくらい、トロットロに蕩けて濡れて、溺れそうなくらいに深く濃厚な。 「んっ保さん、ぁ……そだ、おはようございます」  濃厚な挨拶のキスをした。

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