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4-1 カオルの部屋 ~ケンイチ~

俺は、気が付くと、見知らぬ部屋にいた。 「ん? ここはどこだ?」 周りを見回すと、女の部屋らしいということはわかった。 「目が覚めたか? ケンイチ」 「ん? カオルか?」 目の前には、カオルの顔。 心配そうに、俺を見ている。 「あっれ? たしか、バーで飲んでいたんじゃなかったっけ?」 「ぶっ! やっぱり、記憶がないか」 「おう。まったくないな」 「お前さ、寝ちゃってさ、タクシーでオレの家まで連れてきたんだよ」 「マジか? それはすまないことをしたな。あっ、いたたた」 頭が痛くて抑える。 「くそっ。飲み過ぎたかな?」 「まってろ。水もってきてやる」 「わるいな」 カオルは、キッチンの流し台の蛇口をきゅっと開いた。 俺は、カオルの姿を見て驚いた。 「おっ、おい。カオル! お前、その格好……」 「ん? ああ、これか」 カオルの姿。 それは、裸。 いや違う。背中とお尻がまるだし。 前はエプロンで隠している。 憧れの裸エプロン……。 はぁ、はぁ。やべぇ。 俺は、瞬時に勃起した。 「どっ、どうして、裸エプロンしているんだよ」 「普段はよ、家ではいつもこの格好だぜ。オレは」 「まっ、マジか……」 もうだめだ。 俺は、カオルを抱きたい。 この、可愛いカオルを独り占めしたい。 俺は、ふらっと立ち上がると、グラスに水を注いでいるカオルに近づいた。

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