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第14話 浸食していく

あれから、数日経った —— 清隆は、ため息をつき、焔次の部屋のチャイムを鳴らす。 しばらくすると草太がドアを開けた。 草太は清隆の顔を見ると少し顔を顰めたが、黙って清隆を部屋に入れる。 「草太……」 清隆は草太に話しかけようとしたが、草太はキッチンに向かってしまい。草太には届かなかった。 清隆は複雑な思いで部屋に入った。 そうなのだ、あれだけの事を言われたのに、清隆は焔次に呼び出しに応じていた。 草太に嫌いだと言われた後、清隆はもちろん草太に会うのは止めようと思った。あんなに嫌がられて会うほど清隆は無神経ではない。 草太の事は心配だったが、それ以上踏み込むのは止めようとした。なにより、好きな人に嫌われるのは辛かった。 しかし、焔次は草太を殴って清隆が言うことを聞いた事で味を占めた。 清隆が呼び出しを断ると、今度は草太を殴っている動画を送って来るようになったのだ。 清隆は流石に無視する事は出来なかった。 そういうわけで、結局清隆は焔次の家に通う羽目になっている。 草太は焔次に部屋に来る清隆に、何も言わない。 しかし、清隆が部屋に来ても顔を顰め、言葉を交わすことも少ない。 「なにか、手伝うことある?」 キッチンに付いていった清隆は、おずおずと草太に聞いた。 草太はキッチンでなにか作業をしている。相変わらず草太は焔次に雑用を命じられているようで、よく食事を作ったり掃除をしていたりしていた。 「何もない……」 草太は冷たく言う。 「そっか……」 清隆は結局それ以上何も言えず、仕方なくキッチンのカウンターに座った。 あれから清隆は焔次に呼び出されて、何度もここに来ている。 本当に嫌だがさすがに何度通っていると、嫌でも慣れてくる。 最近は行為の後、疲れて泊まってしまうこともあった。 一度など朝、起きて焔次の家で草太の朝食を食べた事もある。 時は、流石に何をしてるんだろうと思った。感覚が麻痺してきているんだろうが、自分でもどうかしてると思う。 異常な事が日常になっていっているようで怖い。 それでも、唯一の救いは草太が作っってくれる料理だ。 草太が焔次のために作っている料理を清隆も食べることがある。相変わらず草太の料理は美味しくて、おかげで耐えられていると言っても良かった。 ぼんやりとそんな事を考えていると、そう言って焔次がキッチンに入ってきた。 「おい、何してんだよ。早く来い」 清隆の腕を捕み、ベッドルームに連れて行こうとする。 「え?もう?汗かいたからシャワー浴びたいんだけど……」 「はあ?いいよそんなの」 「あっ」 引き伸ばしたくて言ったが強引に手を引かれ、部屋に連れて行かれた。草太も黙って付いてくる。 部屋につくと清隆はベッドに押し倒され、唇を塞がれる。 「っ嫌だ!」 ざらりと口の中に舌が入ってきて、清隆は必死に焔次を押し返し、顔をそむける。 なんとかうつ伏せになれたが、今度はぞわりと背中を撫でられ、尻に固いものが押し付けられた。 体に悪寒が走る、気持ちが悪い。 焔次はそんな清隆を見て、ニヤニヤ笑う。 「じゃあ、始めるか」 そう言って焔次は早速、清隆の服を脱がしに掛かる。 清隆はシーツをギュッと握り、その行為に耐える準備をし始めた。 ——しばらくすると、部屋にギシギシとベッドが軋む音が響き始める。 「っん……ん……ん」 清隆はそれを耐えられない思いで聞きながら、シーツに顔を埋めて声を殺す。 「おい、ちゃんと声出せよっ……」 「っあ……や、やめ!」 焔次が清隆の頭をつかみ顔をあげさせる。ついでに体がひきをこされ、音がするほど腰を打ち付けられた。 固くたぎった物が最奥まで押し込まれ、内壁を擦る。 そこから、微かに快楽が広がった。清隆はそれを悟られまいと唇を噛んで、声を殺す。 「最近、やっと中の具合が良くなってきたな」 「っあ……う、うるさ……っ」 「い感じに柔らかくなってきたし。馴染むのも早いし」 焔次はニヤニヤ笑いながら言う。その間も、腰の動きは止まることはなく、清隆の後孔を犯す。 「っく……っ……」 清隆は、必死に唇を噛んで堪える。 今回が何度目なんて考えたくないが、この行為事態にも体が慣れて来ているのは本当だ。 最初は痛みしか感じなかったのに、最近は清隆の後孔は痛みもなく簡単に受け入れてしまうようになった。 「清隆はここを擦ると反応がいいんだよな」 焔次がそう言った。 焔次はいつの間にか清隆の事を名前で呼ぶようになっていた。 馴れ馴れしいその言い方に、清隆は焔次を睨む。 焔次はそんな清隆を見て、嬉しそうな表情をして、ぐるりと腰を動かした。 「っあ……あん」 焔次のカリの部分が中のある部分に擦れた。 後で知ったのだがそこは前立腺と言うらしい。焔次が嬉しそうに「男でも感じる場所だ」と頼んでもいないのに教えてきた。 思わず出てしまった声に焔次はニヤリと笑うと、そこを執拗に攻める。 「そうそう、素直に最初っから言ってればいいんだよ」 「あ……っく……んん」 清隆は必死に声を出さないように堪える。 「ほら、あんまり我慢は体に良くないぞ」 そう言いながら焔次が後から手を回し、清隆の口を指で無理矢理開かせる。 「う、うっく。や、やめろ!……っ」 清隆はせめても抵抗に、焔次の指に噛みついた。 「っ痛……!ッチ」 焔次は痛そうに顔をしかめ、手を引く。 しかし、すぐにニヤリと笑って自分の指を舐めると「草太、来い」と言った。 そばにいた草太は「はい」と何の感情も浮かんでいない表情で返事をすると、服を脱いでベッドに入る。 「い、嫌だ……草太!やめ……」 清隆は草太の姿に、かぁっと体が熱くなるのを感じ、思わず首を振り言う。 焔次は清隆が耐えて、なにもしないでいるといつも草太を参加させる。清隆の反応が面白いようだ。 清隆はこんな風に反応したら焔次が喜ぶだ、と思うのにどうしても止められない。 「ほら、速水君はしゃぶられないと満足しないってさ、しょうがねぇなぁ」 焔次はそう言うと清隆の体を起こして、膝立ちの状態にする。草太は素直に清隆の前に座った。 「ち、違う……止めて。草太」 焔次はからかうように言って、清隆の雄を差し出すように持ち上げる。いままで反応していなかったそこは草太の姿を見てもうすでに固くなり始めていた。 焔次もその事に気が付いているのかニヤニヤ笑っているのが分かる。清隆は必死に堪えようとするが、草太は小さな口を開き、清隆の雄を口に含んだ。 最初の時のように、草太の口の中は温かく湿っていて気持がいい。 嫌なのに体は勝手に快楽を広い。清隆の中心はどんどん固くなる。 「んん……ん」 草太は口に咥えながら、微かに声を漏らした。 「っく……!」 清隆はその微かな吐息だけでイキそうになった。 「あーやっぱ、勃たせた方が中のしまりが良くなるな」 焔次がそう言いながら、清隆を羽交い締めにしたまま腰を動かし始める。 「っん……あ……っああ!……」 快楽を引き出され敏感になった体は簡単に反応し始める。 ここ数日で確実にじわじわと体が変わっていってしまっているのを清隆は感じていた。 絶望感で胸が締め付けられる。 それでも、状況はどんどん進んで行き、体は確実に熱くなっていく。 グロテスクな自分の物が草太の口を犯している光景に目が離せない。 「あー最高。本当にいい感じに仕上がって来たな。もっと慣れたら女みたいに後だけでイケるんじゃねぇ?」 焔次がそう言いながら前に手を回し、胸を探った。女の子にするように指で胸の先をいじる。 清隆は、投げつけられる卑猥な言葉に真っ赤になった。 「っあ……や、嫌だ……っあん」 清隆は嫌だと身もだえる。 しかし、草太に咥えられているせいで上手く出来ず、しかも腰が動いたせいで中に入った焔次の物が、感じやすいところに擦れる。 図らずも自分から刺激した形になってしまい、また顔が真っ赤になる。 「あー悪い悪い、清隆は前だけじゃなくて、後もして欲しかったんだな。しょうがねーな」 焔次がわざとらしく言って笑う。 「う、うるさい!違っ!」 「草太、清隆はまだ足りないって。入れさせてやれ」 「……ん」 草太はそう言って頭を引く。固く勃ち上がった物が唾液でてらてら濡れとろりと糸を引いた。 草太は足を開き仰向けに寝転がる。その姿に、体は勝手に期待して、ダメだと思うのに清隆の中心はさらに固くなり先走りをこぼした。 焔次が、清隆の体を進め、ゆっくりと清隆の物が草太の中に入った。 「っ!やだ……」 口の中より数倍圧迫感のあるそこは、気持よくて思わずイキそうになる。 「っく……嫌だって言いながら中がすげー締まったぜ。ここは正直みたいだな」 焔次はそう言いながら首筋をざらりと舐めた。ゾワリと鳥肌が立つ。 「やめ……っ。や、やだ、っあ」 「こんなに物欲しそうに締め付けられたら仕方ないよな。んじゃ、遠慮なく……」 焔次はそう言うと両手で清隆の腰を掴み、ぎりぎりまで引き抜くと思いっきり打ち付けた。 「っあん!!」 ゴリゴリと感じるところを擦られ、しかもその勢いで清隆の腰が押されて、草太を犯す。 前からと後から二重に快楽を拾ってしまう。目の奥がちかちかして、体が痙攣した。 「っ……やべ……搾り取られそ……」 「っあ!……ああ……んあ……っあ!も、もうやめ……っ」 焔次は容赦なく腰を打ち付け続ける。 清隆は草太の顔の横に腕を置き、頭をがくがく揺らす。ぼろりと涙がこぼれた。 何度しても、この瞬間は馴れない。 二人の体に挟まれめちゃくちゃに揺さぶられ、強制的に与えられる快楽に一気に限界が近ずく。 「ん……っあ……」 草太も気持がいいのか、頬が火照り微かに喘ぎ声を零す。 そんな姿を見てしまったらもうダメだった。清隆は頭が真っ白になる。 「っあ、ああ!……」 その瞬間、清隆は体をビクビクと震わせ、草太の中に欲望を吐き出す。 その途端、中が締まったのか焔次の動きがさらに激しくなる。 「っく……イクぞ!」 焔次がそう言ってさらに奥に熱いものが吐き出された感覚がした。焔次は何度かに分けて吐き出す。動くたびにまた新たな水音が響いた。 「っふ……んん」 ずるりと入ったものが引き出される。清隆は荒く息を吐き草太の上に倒れこむ。 「っ気持ちいい……」 焔次も荒く息を吐きながら言う。 清隆は草太から自身を引き抜く。この時はいつも罪悪感で泣きそうになってしまう。 なんでこんな事になってしまうのかわからない。もう絶対に思い通りにならないぞと誓うのに、いつも結果は変わらない。 頭がおかしくなりそうだ。 大蛇に体を巻き付かれ、じわじわ締め付けられているような気持になる。 死にそうなのにそれを見ていることしか出来ない。 朦朧とした頭で、清隆は無意識に草太を抱きしめた。 嫌われているのは分かっているし、本当は関わらないのがいいのだろう。だけど、守りたい。 「草太……ごめん……」 小さな声で清隆は呟く。しかし、草太はふいっと顔をそむけ何も言わなかった。報われない想いに胸がズキズキと痛む。 「草太……俺……っ」 「んじゃ、もう一回……っと」 清隆がもう一度謝ろうとした時、抜かれたものがまた入ってきた。さっき出したとは思えないくらい固くなっていた。 「も、もうやだ。止めて」 嫌だと思い、清隆は抵抗する。しかし、上から押さえつけられ。イッたばかりで脱力していた清隆は止めさせる力もなかった。 「何言ってんだ、中もいい感じに濡れて柔らかくなってんだから、むしろこれからだろうが。それに清隆の尻がマンコになるまで頑張らないとな」 焔次はそう言ってまたガツガツと動かし始めた。焔次が言った通り清隆のそこはいとも簡単に受け入れる。 からかっているのだとわかっているが、焔次の言葉に頭の中が真っ赤になる。しかし、変に反応しても焔次を喜ばせるだけだ。 清隆は必死に歯を食いしばり堪える。 「っくそ……」 最初、清隆はこんな事しばらすれば焔次は飽きるだろうと思っていた。なんせ焔次は、女性をとっかえひっかえするような遊び人ともっぱらの噂だった。 だから、この行為もすぐ飽きるだろうと思っていた。焔次にとってはいつもと違う刺激を求めただけで、すぐに新しいことを見つけてそちらに行くだろうと。 しかし、あれから数日が経ち、何度回数を重ねても焔次が飽きた様子もない。 むしろ呼び出される間隔は狭くなり、一度にする回数も多くなっていった。 「ほら、もっと足広げろ」 背中で荒い息遣いが聞こえ始める、中から焔次の出したものが音を立て流れ出てきた。 それを見て焔次は楽しそうだ。 ぐったりしてしまっている清隆にはかまう事なく焔次は腰を動かす。 清隆は焔次が何を面白がっているのか、相変わらずか分からない。 理由なんて知りたくもないが疑問に思う。焔次の目的は一体何だろう。そもそも、目的なんてあるのか。 朦朧とした頭で考える。 「っう……んあ……あ……っあ」 「あー清隆の中ぬるぬるで本当に女みてー。ほらダラダラよだれ流して欲しがってるぜ」 しかし、容赦ない焔次の責め立てにそんな思考も押し流されてしまう。 清隆は未だに頭がおかしくなっていないことが不思議だった。それとももうおかしくなっているのか。 そんな事を思っていると、思考はいつしか真っ白に塗りつぶされてしまった。

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