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第27話 絡まり合う

清隆から誘うなんて今まで無かったのに、焔次は疑いもせず、寝室に向かった。 草太は清隆に手を掴まれていて、逃げることも出来ず付いて行く。 部屋に入ると、焔次は早速清隆を押し倒した。 「清隆。早くしよう。ほら、脱げ」 焔次はそう言って、清隆の服を脱がそうとする。しかし、清隆は遮るように焔次の手を取って起き上がった。 「焔次。今日はいつもと違うことしよう」 「え?」 戸惑う焔次だったが、清隆はそのまま焔次をベッドにうつ伏せに倒した。 そうして、そのまま焔次のズボンを脱がす。 「清隆!な……?!」 「大丈夫」 「で、でも……」 うつ伏せにされて服を脱がされた焔次は、こんなことになると思っていなかったのだろう。驚いて少しもがいた。 「え、焔次くん……」 草太はオロオロしながらそう言った。 しかし、さっきの脅しの事を考えると怖くて下手に動けない。 それに、清隆が何をしたいのかも分からない。 「いいから」 清隆はもがく焔次を上から押さえつけ、ローションを準備する。 「き、清隆。ちょ、ちょっと……」 焔次はそれを見て慌てた表情をした。 しかし、清隆はさらに力を入れて押さえつける。そして、耳元で囁く。 「いい子だから、じっとしてて」 力では焔次も清隆には負けないはずなのに、焔次はその言葉で顔を真っ赤にさせ、嘘みたいに大人しくなってしまった。 その間に清隆は手にローションを垂らし、ついでに四つん這いになった焔次の臀部あたりに塗る。 「っ……ヒッ」 焔次は体を硬直させた。 しかし、清隆は躊躇な、指を焔次の後孔に入れ動かしだす。 「初めてだけど、加減は分かる。された経験はあるから……」 清隆は自分がされた時の事を言っているのか、少し意地悪く笑った。 焔次はそんなこと聞いている余裕もないのか、シーツに顔を埋め少し震えていた。 清隆はかまわず指をバラバラに動かして広げるような動かす。 「き、清隆……っ……い、痛……い」 「すぐ痛くなくなるから、我慢して」 清隆はそう言ってまた少し乱暴に焔次を押さえつける。 そうして清隆は、焔次のそこを解し始めた。 しばらくすると、グチュグチュと水音が部屋に響きはじめる。草太はそれをただ見ているしか出来ない。ベッドの下には空になったローションが転がっている。 焔次は顔を真っ赤にさせ、クッションに顔を埋め声を堪えていた。 「っ……あ……っぅ……っあ!」 清隆がある場所を人差し指でを刺激すると、焔次の体がビクリと震え。 口から堪えるようなぐもった喘ぎ声が洩れる。 「ん?あ、もしかしてここが焔次のいいとこ?」 「ち、違……。や、やだ……」 「焔次、結構感じやすいんだ」 清隆は少し口の端をゆがめ嘲笑するように言った。 それを聞いた焔次は、体中を真っ赤にさせ震える。 「っ……あ……清隆……も、もうそこばっか触るの止め……」 「あれ?勃ってきた?」 見ると焔次の中心は少し勃ちあがり、固くなっていた。その事に焔次も気が付いたのか、今度は涙を滲ませた。 「……っ!!も、もう、やだ……」 焔次は弱々しい声を出す。 「じゃあ、そろそろ。入れようか」 「え?い、入れるって……ちょ、ちょっと待って」 清隆はズボンをくつろげ、準備をし始めた。それを見た焔次は流石に怖くなったのか体を這いずらせて逃げようとした。 「動くな」 「で、でも……っ!ヒッ……!!い、痛っ……」 清隆は焔次の逃げる体をまた押さえ、腰を引き寄せると自身のモノを後孔に添える。 「下手に動くと、もっと痛くなるよ」 脅すように、そう言ってゆっくりと腰を進めた。焔次のそこは時間をかけて解したお陰か、清隆の物を受け入れる。 それでも、焔次は痛いのか顔をゆがめた。 「んぐ……」 「あー、やっぱり最初はきついな。でも、もう少しだから」 そう言って清隆は一気に腰を進めた。 「っひ……ぐ……」 焔次は短く悲鳴をあげ、シーツを掻き寄せる。 「っ……きっつ……大丈夫か?」 そう聞かれて焔次は、初めての行為で痛いはずなのに、コクコクと頷く。 それでも痛いのだろう、浅く息を吐きながら焔次は必死に耐えている。 「やっぱり、辛いか。そうだ、こうしたらましになるんじゃないか?」 清隆がそう言って、手を前に回し焔次の雄に触れる。 そこは痛みのせいか完全に萎えてしまっていた。触れた途端焔次の体がビクリと震える。 「っ……き、清隆……」 「大丈夫、すぐよくなるから」 「!っ……ふ……」 清隆は微笑み耳元で囁き、焔次の中心を扱きはじめた。 痛みで青くなっていた焔次だったが、次第に顔がジワリと赤くなってくる。 「お、大分柔らかくなってきた」 しばらく扱いていると焔次の雄は完全に勃ち上がっていた。 痛みに歪んでいた焔次の表情も、少し柔らかくなった。 「凄い濡れてきたな」 「あ……う……や、嫌だ、あんまり触るな……」 固くなったそこは、扱かれたおかげかトロトロと先走りをこぼしていた。 清隆が親指で先端を刺激すると、焔次はまた声をもらして水音がするほど先走りをこぼす。 「きつそうだから、一回出そうか」 そう言った清隆は、扱く手を早める。 「っあ……んっく……だ、ダメ。い、いく……」 急速に刺激されたからか焔次のそこは直ぐに限界に達した。 シーツに焔次の白い物が散らばる。 焔次はすべて吐き出すと、へたりとシーツに突っ伏す。 「よくできました」 「清隆……」 清隆は焔次を起き上がらせ、子供にするように頭を撫でる。焔次はその途端また顔を真っ赤にさせた。 「じゃあ、次は俺の番ね」 清隆はそう言うと、また焔次を四つん這いにさせ、腰を掴むとゆっくりと抽挿を始めた。 「っ……っあ。き、清隆、待って……まだ、イッたばっかりだから……っあ」 イッばかりで敏感になっていた焔次の体には刺激が強すぎたようだ。辛そうに悶えるが力が入らず、手がシーツを掻きむしっただけで終わった。 「焔次のいいとこは、ここだよな?」 そう言ってしばらく清隆はゆるゆると慣らすように腰を動かす、そのころには焔次の声にも甘い物が混じっていた。 「また、勃ってきた……」 「っう……やあ……」 見るとさっき出したばかりの焔次の中心はまた固くなっていた。 焔次は涙をポロポロ流しながら呻いた。もう清隆のされるがままだ。 「草太」 「っ……」 不意に、清隆が草太の名前を呼んだ。 草太は我にかえる。同時に自分が、目の前で行われていることに食い入るように魅入っていたことに気が付いた。 清隆は焔次を後から抱きしめ上半身を起こす。そうして草太の方を見て微笑みながら言った。 「草太も来いよ」 こんな事、止めた方がいい。頭の中で誰かが言ったが、気が付いたら草太はベッドに上がり、二人の目の前まで移動していた。 「焔次くん……」 そう言うと、焔次はぼんやりと焦点の合わない目で草太の方を向く。焔次の目は涙で潤んでいて、頬は紅潮し火照っている。 「ん……あ?草太……」 焔次がぼんやりと言う。 何かうるさいを思ったら自分の心臓の音だった。知らず手が震えていた。 焔次は戸惑っていたし痛そうだった。嫌がっているなら止めた方がいいのに、草太はそれを見て興奮していることに気が付いた。 後から犯されてグズグズ泣いている焔次は、今までで一番可愛いかった。 「焔次くん……」 草太は、誘われるように草太は焔次に近づき唇を重ねる。焔次は意識が朦朧としているのか、それを簡単に受け入れた。 気が付いたら夢中で焔次の唇とむさぼっていた。焔次の口の中は熱くてトロトロで舌を絡めるほどに興奮してくる。 舌を絡め、唇を食む。 ついでに胸の飾りを指でこねる。さっき出したばかりで敏感になっているのか、少し触れるだけで焔次の体は反応した。親指と人差し指でこねるとそこは固く膨らんだ。 感じてるんだと思うと、草太はまた酷く興奮してしまう。 「草太も気持よくなろう?」 「ん……あ?」 夢中でキスをしていたら、清隆がそう言った。 我に返った草太は焔次から少し離れた。 清隆は手を伸ばして、草太の頬を撫でその手をそのまま下に移動させる。 目線を下げると、草太の中心は服を着ていても分かるくらいに膨らんでいた。 草太は耳まで真っ赤になる。 「草太、可愛い。服脱いで……」 草太は一瞬躊躇したが、ゴクリと唾を飲み込んだ後。操られるように服を脱いだ。 服を脱ぐと、清隆は草太を押す。 草太は簡単にベッドにふわりと倒れた。シーツはひやりと冷たくて、草太は気持がいいなとぼんやり思った。

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