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第11話
「……壊さないよ。大事に、大切に、ずっと虐め続けてあげる。そうして欲しいんでしょ?」
熱い唇が重なり合う。智紀のペニスが窄まりの奥まで侵入してきて、葵はもう言葉を発することもできなくなっていた。もう快楽を追うことしかできない。葵のペニスはだらしなく白濁の粘液を溢れさせていた。とろとろと、ひっきりなしに溢れ腹の上を汚す。自分がイキ続けていることに気づかないほど、智紀のペニスの虜になっていた。
「これってメスイキ…? 葵さん、潮吹きにメスイキってエロすぎ。どこで覚えてきたんでしょうね、こんなの」
「そん……なの、言っちゃ、や……ぁ……」
過去の男によって開発された身体のことを言われると辛い。いろんな経験を重ねてきた結果、敏感で快楽に弱い身体になってしまっただけで、今は智紀だけなのに。愛しているのは、智紀だけなのに。
悲しげな瞳を智紀に向けると、彼はふっと笑って葵の頰に触れた。
「――でも、今は全部俺のものだ」
腰を叩きつけ、智紀ははっきりと宣言した。それはどんな愛の言葉よりも情熱的だ。
「葵さんは、頭のてっぺんからつま先まで、全部俺だけのものです。だから葵さんも、俺の愛を全身で受け止めて、俺を愛してください。いいですね」
葵の胸になんとも言えない感情が湧き上がる。支配されて悦び、時に優しく、時に荒々しく愛される。それはどれほどの幸福だろう。
葵は、その幸福を逃したくなかった。
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