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 白を通り越した血色の悪い肌。真っ黒い、烏の濡れ羽色の髪と強い光を湛えるレッドベリルの瞳。  造形は悪くない。むしろ上の上をいくだろう顔立ちだ。  目じりの垂れ下がった瞳は長い睫毛にかこまれて、くっきりとした目鼻立ち。耳から顎にかけてのすっきりとしたシャープなライン。  男臭くなく、女々しくもない。繊細で神経質そうな、ピンと張りつめたピアノ線のような少年。  自分と同じ色の目をキツく歪めて、こちらを睨みつけてくる様は警戒心の強い野良猫のようだ。  きっと、手をかけて愛でれば美しい黒猫になるに違いない。  拾ったのは単なる気紛れだったが、これはいい拾い物をしたとほくそ笑む。  どうやって躾けて行こうか、と画策していると、膝の上に乗せた猫が上擦った声を上げる。その姿はまるで、 「発情期の猫みたいだな。なぁ、どうしたんだ。俺に教えてくれよ、ユウ」  する、と何気なく脇腹を撫でた手のひらから逃げようと腰を引いた。 「ッ……、くそっ」 「クソなんて汚い言葉、お前さんには似合わないな。そこらへんも躾けしねぇとな」  腰を抱くように引き寄せられ、腕の中に閉じ込められた。 「は、」 「――さて、篠」 「はい。尻の中ですかね」  目を見開いて固まっているユウの着ている浴衣をぺろっと捲ったのは篠だ。 「は!? なに、アンタ何してッ」 「ユウが素直に教えてくれないから悪いんだぜ。ほら大人しくしてな」  がっしりと腰を抱え込んだ細腕からは信じられない力で身動きを封じられ、パンツが剥かれるのを黙って見ているしかない。  冷たい空気が肌に触れ、ぞわりと鳥肌が立つ。何、何だ、どうするつもりなんだ。 「ほら、どーどー、落ち着けユウ」 「お、落ち着いてなんかいられるかッ、や、触るなッ! やめ、」 「少し冷たいですよ」 「ひっ」と引き攣った声。  とろりと粘ついた液体が垂らされる。大きい手が柔らかさを確かめるように尻肉を揉んだ。

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