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力作

『場所を変えると普段の彼も開放的に』の空欄にチェックする 先々週のホテルでの蜜事だ 思い出しただけでも顔が熱い大火傷注意報 下の欄を見ると『ベタだけど、裸エプロンでお出迎え!』とある エプロン......あったかな? ゴソゴソッと段ボールの中を漁る 「ん~......あっあった!」 膝丈の水色のエプロン これ、大丈夫かな? 試しに着けてみると前からは、普通だ 短パン穿いてるって言ってもおかしくない程度の長さ クルッと後ろを見ると裸の背中に細めのエプロンの紐がお尻のほうまで垂れ下がる ん、なんか......変態ちっくだ 服を洗濯機に入れてスタートボタンを押す その間に、夕飯の支度をする 床暖に空調設備が充実している部屋は、裸でいても暖かい が、外はまだまだ肌寒い 今日は、マカロニグラタンだ ホワイトソースを作ることに集中しすぎて気づかなかったし忘れていた 旦那様が鍵を開けて入ってきたことに そして、自分が裸のエプロン姿だったことを 「刺激的だね?なお」 「!」 オーブンに耐熱ガラスの容器に入れたグラタンをセットしてスープの味見をしようとしたところで捕まった 「今日のメインは、君かな?」 「なっ、食べないで......」 片手で紐を解き終わった器用な手がスルスルッと降りてくる 「あっ!......にっ、にぎらっ......ないでっ!」 「なおが悪いよね?こんな格好で......視覚的に挑発するなんて」 パサッとエプロンが落ちて、身体がフワッと浮いて調理台に座わらせられる 「勿論。いただくよ、美味しくね。可愛い奥さんの力作だろうから」 旦那様 力作:(それ)は、グラタンのホワイトソースの方です!

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