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言葉を失うほど?
香織さんと伊織と衣裳の最終調整に来ていた
「伊織も、来ちゃうなんて......楽しみに取って置けばいいものを!」
「すみません、気になって」
伊織は、まだ僕がドレスを着ることを知らない
「お嫁さんとのデート気分がだいなしよっ!」
「いくら、母さんでもダメですよ」
「あら、やだっ!独占欲が強いと、捨てられるわよ!」
僕は、伊織の言葉に真っ赤になった
試着室に案内されてドレスに着替える
「なお、着替えた?それで、サイズはピッタリ?」
「うん」
カシャッとカーテンが開く
「..................」
「息子よ、言葉を失うほどいいか?」
香織さんが魔女のような声を出して固まった伊織をからかう
「......ええ。これは、結婚式には出したくないですね。私独りで堪能したい」
赤かった肌が余計に熱を持つ
堪えきれなくなってその場にしゃがみこんだ
「なおちゃん、よかったわね?」
「は、い」
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