28 / 36
《確信》
あの日…。
あずまさんの射精の瞬間を見てから…
あずまさんを見ながらイってしまってから…
ただ欲求不満なだけじゃないって、漠然と分かった気がして…
俺、あずまさんを本当に好きになってると思う。
あずまさんは同性で、何歳も年上で、優しいおじさんで、そんな人を好きになるなんて普通じゃない…
けど、色んなことから、あずまさんを守ってあげたくて。
出て行かれるなんか絶対嫌で…
このまま二人で暮らしていきたいって、本気で思ってる。
けど、あずまさんは、この気持ちは欲求不満が原因で、寂しさを勘違いしているだけっていう。
それが、だんだん辛くなってきた。
好きなんだよ、あずまさん。
俺、どうしたらいいんだ…。
『同性を好きになる』
『男同士』『同性の愛し方』
暇さえあれば検索してしまうようになった。
関連でBLと言う言葉がでてきた。
ボーイズラブ、男同士の恋愛。
そして、アナルセックス。
男同士でも愛し合えるらしい。
俺は…
あずまさんのこと好きだけど、あずまさんをどうしたいのか…
ただ一緒にいて、あずまさんの笑顔を見ると安らげるし、話をしたら楽しい。
けど、やっぱりふとした瞬間に抱きしめたくなるし、キスもしたい、触っていたくて、エロい顔も見てみたい、あずまさんと…えっちなことをしたいんだ。
いつも穏やかで物静かなあずまさんが、エロくてグズグズになるところを見てみたい。
「…ヤバイ」
そう妄想しただけで身体の中心が硬くなってしまう。
身体はあずまさんを求めている?
あずまさんのエロい姿を妄想して勃ってしまう身体。
でも、この想いは、俺の一方的な想いで、あずまさんは俺をそういう意味で好きになっていない。
だから、たとえ好きだとしても…、その想いが押し付けになったらいけないし。
そもそも、本気だって信じてももらえない状態…
「はぁ、」
悩んでいることが複雑すぎて…
大きなため息がこぼれてしまう。
ともだちにシェアしよう!