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第12話

「あ……あつ、ぃ……んぁ」 「白司……はく……しっ」 「んんっ、ぁん……」  染を離さないと白司はわざと己の穴を締める。白司の熱すぎる温もりを求め、そして快感の絶頂に辿り着くために染は腰の動きを早めた。 「んぁ…!染っ、はげし……っ!ぁん!」 「熱い……きも、ちい……」  互いの息も大きく乱れて、寝室には厭らしい音が大きく響き渡る。染にとっては願っても無かった現実だ。 「イク……っイッちゃうよ…!」 「っはぁ、俺もっ、出すぞ……っ」  ヒートアップした動きに脳内はもうすぐそこの快感に二人共、一直線だった。 「ぁ、やっ、ぁっあああ……!」 「っ……!」  本当に女みたいな喘ぎを放ち、白司が快感に辿り着いて欲を吐き出した時、染を捕らえる穴がキツく締まった。後を追うように染はその中に二回目とは思えない量の欲を吐き出す。 「っはぁ、はぁ……白司、大丈夫か?」 「ん……うん。意識飛びかけてた……」  虚ろに焦点の合わない瞳を揺らして、微笑む。 「気持ちよかったよ……染」 ―――  初めて出会った日、初めて身体を重ねた日から染と白司は毎日互いの体温に深く触れたくて抱き合った。家の中でしか行動範囲の無い白司は、染が仕事から帰宅するとピッタリとくっつき虫のようについて回った。  決して白司に対して、染は家から出ていくように促したりしない。邪魔ではないから。いや、むしろ染が白司を必要としているのが大きな理由だろう。 「好きかも。僕、染のこと」 「騙そうってなら他を当たりなよ」 「もう、ここ以外に無いよ……」 「なら何処にも行かせねぇから覚悟しろよ」

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