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黒か…犬っころみたいな【名】だな。

一年あまりの妊娠生活も終わり、僕は子供を産んだ。 男の子だった。 名付け前にその子の魂をた。 様々なものが凝縮し、煮詰まり、その果てにあるもの。 始まりと終わりの【色】だ。 こんな色を持つものは、きっと途轍もない苦しみや、悲しみを味わうことになるだろう。 僕はこの子をて泣いた。 ◆◆◆ 「名前は(クロ)か…犬っころみたいな【名】だな。」 お前なぁ!自分の子だろう! 確かに(スメラギ)様によく似ているから、マザコン(姉様によると母親が好き過ぎるやつのことらしい)拗らして、嫌っている相手に、よく似た黒の事が苦手なのかもしれない。 黒は黒髪だし、まだ開いていない眼の色はきっと、皇様由来の金色だと思う。 【華】も小さいし、この子はαになりそうだな。 「朱点(シュテン)…お前の発言に僕は怒りを覚えている。 ちょっと殴らせてもらっても良いだろうか?」 「どうした?百合(ユリ)??」 こいつ!なんでそんな不思議そうな顔するんだよ!! 普通に駄目だろうが! 滅茶苦茶痛かったし、物凄く疲れたんだからな!! これはあれだな、僕は子供を二人育てる感覚でいないといけない。 おっきい子供、朱点(百歳と少し)。 ちいさい子供、かわいい黒(数えで一歳)。 うん、頑張るしかないな。 僕の【(実家)】から乳母とか教育係を連れてきたし、なんとかなるよね? 本当に、ここに来るまで色々と大変だった。 色々と愚痴りたいけど、我慢も必要だし、嫁いた以上は大人としてみられている。 黒を産んだ今では僕は母親だ。 これくらい頑張れないとこれからやっていけない。 ─────────── まだまだ百合が朱点に振り回される日々は続きます。 よろしければお付き合い下さい。

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